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2015年10月26日17時35分

【特集】モリト Research Memo(3):2Qは低採算品の削減などで利益率が改善、通期は増収増益を見込む


■決算動向

(1) 2015年11月期第2四半期累計業績

7月10日付で発表された2015年11月期第2四半期累計(2014年12月?2015年5月)の連結業績は、売上高が前年同期比24.6%増の21,418百万円、営業利益が同30.5%増の874百万円と2ケタ増収増益となった。このうち、新たに子会社化したSCOVILLの影響額は、売上高で2,780百万円、のれん償却(97百万円)後の営業利益で103百万円となり、これを除いたベースでは売上高が8.4%増、営業利益が15.1%増益となる。円安進展による増収効果に加えて、低採算品の削減や経費削減を進めてきたことが利益率の改善につながった。

また、投資有価証券や固定資産の売却を行うなど、特別利益を235百万円(前年同期比145百万円減)計上した一方で、関係会社整理損などの特別損失を311百万円(同259百万円増)計上したため、四半期純利益は同14.0%減の516百万円となった。関係会社整理損の内容は、5年前に中国で設立した合弁会社(自動車内装品製造)の譲渡によるもの。

地域セグメント別の売上げ状況を見ると、日本市場は前年同期比4.8%増の14,021百万円となった。スポーツアパレル向けや大手アパレル量販店向け服飾付属品の売上高が伸びたほか、文具・教材(ランドセル等)やカメラの付属品も増加した。

アジア市場は前年同期比55.3%増の4,036百万円と大幅増となった。このうちSCOVILLの売上高は882百万円となっており、これを除いたベースでも21.4%増収となった。円安効果を除けば1ケタ台の増収となる。欧米市場向けのベビー服用付属品が伸びたほか、カメラ向け付属品、自動車内装品などが増加した。

欧米市場については前年同期比177.4%増の3,359百万円と急増したが、このうちSCOVILLの影響額は1,904百万円となっており、これを除いたベースでは20.1%の増収となった。円安効果を除けば1ケタ台の増収となる。米国の医療用服飾付属品や欧州でのワーキングウェア用付属品が伸びたほか、米国での日系自動車メーカー向け、欧州での欧州自動車メーカー向け内装品が増加した。

(2) 2015年11月期の業績見通し

2015年11月期の連結業績は、売上高が前期比19.9%増の43,000百万円、営業利益が同18.9%増の1,700百万円、経常利益が同4.1%増の1,800百万円、当期純利益が同10.2%増の1,400百万円と第3四半期に期初計画を変更した。為替レートの前提は、120円/ドル、135円/EUR、15円/元。

6月以降の販売状況については、引き続き堅調に推移しているもようで、今後為替レートや市場環境に大きな変化がなければ、会社計画を達成できる見通しだ。ここ最近は中国や新興国の景気悪化懸念が出ているが、モリト<9837>の商品の最終消費地は日米欧など先進国向けが中心のため、その影響はほとんど受けないと思われる。

なお、SCOVILLの業績寄与は通期で売上高6,000百万円、営業利益500百万円、のれん償却後利益で300百万円程度を見込んでいる。上期の売上高2,780百万円からすると下期が過大のようにも見えるが、元々、業績は下期偏重型であり、計画どおりの進捗となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《HN》

 提供:フィスコ

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