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【経済】積立投資のメリット~ドルコスト平均法~(三井智映子)


フィスコリサーチレポーター、三井智映子による「ゼロからはじめる資産運用の基礎知識」-2

老後の資金を考えた時、少子高齢化や年金問題が不安な方、日本は超低金利時代が続いているので預金だけでは心許ないと思う方が増えています。将来に備えるために資産運用を考えている方も少なくないでしょう。金利の高さが魅力の外国通貨を購入する、成長していて配当のしっかりしている企業の株式に投資をするなど資産運用の方法はたくさんありますよね。

ではどのタイミングでどう買えばいいのか、難しいと感じる方も多いと思います。そこで本日のテーマは「自動で合理的に購入する」投資法の話です。

例えばドルを購入する際、
「今が高値水準なのか安値水準なのか判断ができない」
「ドル安円高だと感じたので購入したが、より円高になってしまった」
「もう少し安くなるかな?と思って待っていたら買い時を逃してしまった」
などなど、買うべき値段やタイミングがわからないという意見をたくさん耳にします。どうすればなるべく感情的にならないように、損しないように運用できるのでしょうか?
そんなお悩みを解消してくれるのがドルコスト平均法です。さてここで問題です。

A  「毎月1万円ずつドルを買う」
B  「毎月100ドルずつドルを買う」

どちらがドルコスト平均法だと思いますか?

答えはA

「定額」で購入していく方が、「定量」で購入していくより有利な場合が多いのです。

ドルコスト平均法は、決まった額「定額」を購入していく方法です。自動的に安い時はたくさん、高い時には少なく買い付けるため、結果的に平均購入単価を抑える、下げる効果がある投資法となっています。すなわち、価格変動リスクを抑えられる投資法なのです。また例えば「毎月◯万円ずつドルを買おう」というのは、ただ機械的に買えばいいのでルールとしても守りやすく、実行しやすいというメリットもあります。また自動的に買うことで投資への恐怖心も減らすことができるでしょう。人は合理的でない考え方をすることがあります。機械的に投資できるのがこの投資法の強みです。

ではドルコスト平均法が万能かというとそうではありません。ドルコスト平均法は上下に変動している相場、ジグザグに動くような相場で力を発揮します。逆に投資期間全体が円高、つまり上げ相場の場合は、ドルコスト平均法は著しく不利になります。今一括投資すればよかった、となってしまうわけです。また投資期間全体が円安の下げ相場の場合も有利とはいえません。最初にまとめて買っておけば良かったとなってしまいます。このような一方通行の相場の時には有効ではありませんので注意が必要です。

最後に、ドルコスト平均法の投資をするためには定額で投資が可能であることが必要です。積立が可能な投資商品には、投資信託、るいとう(株式累積投資)、純金(銀、プラチナ)積立、外貨MMFなどがあります。


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主な講義内容:
●老後を取り巻く環境の変化。もう、他人事ではない資産運用
●色々な金融商品の特徴とリスクをチェック
●賢い投資家への心得3か条

《NH》

 提供:フィスコ

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