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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):住友ベ、ノエビアHD、日本調剤、宇部興

■住友ベークライト <4203>  491円  +14 円 (+2.9%)  本日終値
 住友ベークライト<4203>が高い。この日朝方、中心循環系マイクロカテーテル「ステアリングマイクロカテーテル(海外販売名SwiftNINJA)」について、10月1日付けで、米メリット・メディカル・システムズ(ユタ州)と国内を除く全世界における独占販売契約を締結したと発表しており、欧米での販売に期待する買いが入っている。同製品は、血管内治療用デバイスとして、カテーテル手元にあるハンドルのダイヤルを動かすことで、カテーテル先端の方向付けを遠隔に操作できるマイクロカテーテル。また、メリット社は主に心臓における放射線および内視鏡検査、処置で使用されるディスポーザル医療機器の開発に特徴があることから、メリット社の手術用品と組み合わせて販売することで、同製品の普及拡大を図る方針のようだ。なお、まずは欧州で年内にも販売を開始し、次いでFDA取得後、米国販売を予定しているという。

■ノエビアHD <4928>  2,947円  +76 円 (+2.7%)  本日終値
 ノエビアホールディングス<4928>の業績が拡大基調にある。化粧品中堅。医薬・食品事業で機能性ドリンクなども手掛けている。化粧品ではカウンセリングが、新商品の一巡で減収傾向だが、「なめらか本舗」などのセルフ化粧品が好調。高品質で低価格なことが、人気となり国内販売が伸びているほかインバウンド需要に乗り順調に売り上げを拡大している。15年9月期の連結純利益は前の期比8%増の47億円と最高益の見通しだが、48億円台への増額見通しが出ている。16年9月期は50億円乗せが見込める。好財務で増配も期待できそうだ。

■乃村工藝社 <9716>  1,638円  +42 円 (+2.6%)  本日終値
 乃村工芸社<9716>が続伸。商業施設向けなどのディスプレー大手で、増勢一途の訪日外国人観光客を背景に免税店や観光施設の改装需要が盛り上がりをみせており、同社の収益環境に追い風をもたらしている。今月8日に発表した16年2月期中間期(3~8月)の連結決算では営業利益段階で6%増益を確保したものの、第2四半期(6~8月)だけでみると前年同期比2ケタ減少となり、翌9日に足もとの業績伸び悩みが嫌気される格好で大きく売られた経緯がある。しかし、市場では「中間期時点の受注残が380億円弱と過去最高水準に膨らんでおり、通期見通しは明るい」(国内証券調査部)という指摘があり、株価も9日の1500円割れを底値にリバウンド局面に移行している。16年2月期営業利益は前期比7.5%増の56億円を見込むが、60億円台への上乗せも視野に入るとの見方が出ている。

■日本調剤 <3341>  4,605円  +100 円 (+2.2%)  本日終値
 日本調剤<3341>が大幅高で4連騰。同社は関東甲信越を地盤として大病院の門前薬局を全国的に展開する。政府は医療費削減の切り札として後発医薬品の普及を積極推進するほか、医療費の削減に加え医療の質向上にもつながる地域医療密着の「かかりつけ薬局制度」を政策的に後押ししており、これをフォローの風に収益高成長路線を走っている。また、同社は時流をとらえ、後発医薬品の工場を増設し年間生産能力を大幅に拡大する計画を既に発表、需要の取り込みに積極的だ。16年3月期は本業の儲けを示す営業利益が前期比23.4%増の82億円を見込んでいるが、「最終的に増額される公算が大きく、目先は来週10月29日に予定される中間決算や上方修正への期待を先取りする買いが入っている」(国内中堅証券)と指摘されている。

■宇部興産 <4208>  233円  +5 円 (+2.2%)  本日終値
 宇部興産<4208>が反発。クレディ・スイス証券では、CPLの採算前提がやや保守的であることや建設資材部門の原燃料安効果が下期も継続することから、16年3月期営業利益は、会社計画の390億円を上回る400億円と予想。足元の業績好調は株価に織り込まれたとみて、今後はLiB材料での損益改善が株価のカタリストになると解説。レーティング「ニュートラル」を継続、目標株価を250円から270円に引き上げている。

■クミアイ化学工業 <4996>  988円  +20 円 (+2.1%)  本日終値
 クミアイ化学工業<4996>が3日ぶり反発。TPP合意で国内農業の競争力強化に安倍政権は積極的に取り組む構えをみせているが、そのなか、国際的にも優位性を持つ日本の農薬メーカーの商品競争力の高さが注目されている。同社は強みとするピロキサスルホン(畑作用除草剤)の海外での需要取り込みが進んでいる。2011年から販売をスタートし、現在は国内以外では海外5カ国で発売されているが、「他社製品と比べ耐性の強い雑草も駆除できるうえ、畑作物の適用範囲も幅広く、販売地域も漸増傾向をたどることが予想される」(市場関係者)と指摘されている。直近はイハラケミカル工業<4989>の株式の保有割合を増やすなど資本関係を強め、共同での研究開発体制も強化、世界を相手にした農薬市場の開拓が同社の中期的な成長期待につながっている。

■KNTCT <9726>  287円  +4 円 (+1.4%)  本日終値
 KNT-CTホールディングス<9726>が続伸。前日発表された中国の7~9月期GDP成長率は前年同期比6.9%増と7%台を割り込んだものの、事前の市場コンセンサスをわずかに上回った。製造業と輸出の低迷を補ったのがサービスと消費で、ここ増加一途にある訪日観光客がもたらすインバウンド効果に陰りなしとの見方が広がっている。あすに9月の訪日外客数の発表を控えているが、ここでも強い数字が見込まれており、旅行業界大手の同社株にはそれに先回りした買いが流入している。

■ケーヒン <7251>  1,893円  +23 円 (+1.2%)  本日終値
 ケーヒン<7251>が小幅反発。TIWでは、中国での小型車取得税減税などの政策支援発動、米国の慎重な金融政策などにより中国自動車市場悪化や新興国通貨安などへの過度な懸念が後退したと指摘。14日開催の事業説明会を経て、「17年3月期以降は増益基調との予想に自信を深めた」としており、17年3月期営業利益予想を250億円から275億円に、18年3月期営業利益予想を290億円から295億円に修正。レーティングを「2」から「2+」に引き上げている。

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