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【経済】中国:臓器ドナー急増、死刑囚からの移植禁止で


死刑囚からの臓器移植が禁止された中国で、それに代わる形で一般市民のドナーが増えている。今年1~9月には、2000人以上のドナーから合計で6000を超える臓器が提供された。北京青年報が19日付伝えた。
死刑囚からの臓器提供がなくなれば、国内の移植手術に大きな支障をきたす??との懸念は杞憂に終わったようだ。中国臓器移植委員会の黄潔夫・主任は、むしろ臓器売買など不正ができなくなり、移植手術の透明性が高まったことで、「中国人が本来持つ『慈悲や友愛の心』が表出化してきた」と指摘している。
ドナーの増加傾向に対応し、政府も移植手術の可能な病院の増設に乗り出す。例えば腎臓移植の場合、国内で手術可能な病院は現時点で数十カ所という状況。心臓移植に至っては、病院数が10カ所余り、対応できる医師が20人足らずというのが現状だ。「せっかく提供された臓器が無駄になっている」(黄主任)ケースも多いという。政府は今後、臓器移植の可能な病院を300カ所強に増やし、医師400~500人を育成する計画を打ち出している。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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