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【特集】クロスマーケ Research Memo(8):M&Aによる負債比率の上昇は一時的


■決算動向

(2)財務状態

クロス・マーケティンググループ<3675>の2015年12月期末の財務状況について見ると、総資産残高は前期末比897百万円増加し、8,769百万円となった。売上の増加、新規連結子会社の増加に伴い売上債権(同318百万円増)が増加したことに加えて、利益の増加や連結子会社の増加により現金・預金(同435百万円)が増加したことが主要因。

一方、負債は、新規連結に伴い短期借入金が前期末比447百万円増加したことなどにより、合計では同521百万円増加し5,487百万円となった。また、純資産は利益増加により剰余金が同365百万円増加したために、同385百万円増の3,282百万円へ増加した。

M&Aの積極展開による借入金の増加や新規連結の結果による借入金の増加などにより健全性を表す指標である流動比率や自己資本比率は過去2期間に亘り大幅に低下した。足元は業績拡大により流動比率が2014年12月末の95.9%から99.7%へ、自己資本比率も同34.5%から35.7%へ若干改善したが、有利子負債残高は2014年12月末の2,671百万円から3,018百万円へ347百万円増加しており。その削減が当面の課題と言える。ただ、2013年から2015年2月のR&Dの連結子会社化までで当面の大型M&Aが一巡したとみられること、キャッシュ・フローが黒字を確保しやすい事業構造であることを考慮すると、財政状態は今後改善傾向が鮮明になってくると予想される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)

《HN》

 提供:フィスコ

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