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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~根強い緩和期待で底堅さ意識、中国関連への見直しに期待


19日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:根強い緩和期待で底堅さ意識、中国関連への見直しに期待
■外資系証券の注文動向:差し引き110万株の売り越し
■前場の注目材料:旭化成建材、セメント量も改ざん、住宅業界に広がる懸念


■根強い緩和期待で底堅さ意識、中国関連への見直しに期待

今週は米国企業の決算発表がピークを迎えるほか、国内では本格化してくる決算を前に業績修正が飛び出しやすい。中国経済の減速等から下方修正が警戒され、先回り的な動きというよりは、決算を見極めたいとする模様眺めムードにつながりやすい。とはいえ、足元の調整でポジションが大きくロングに傾いているとは考えづらく、決算がアク抜けにつながる可能性もある。

また、先週は子会社によるデータ偽装問題の影響から売り込まれていた旭化成<3407>、三たび偽装が発覚した洋ゴム<5105>なども、急落後は切り返しをみせていた。週末に業績予想の下方修正を発表し、その後売り込まれたツガミ<6101>も切り返すなど、需給面では売り込みづらい状況であろう。月末までは追加緩和期待が根強い。さらに、来月には郵政上場を控えており、上場を失敗させないためにもPKO的な相場になりやすいか。

そのほか、経済指標では中国の7-9月GDP(国内総生産)、小売売上高、鉱工業生産、固定資産投資が発表される。中国経済の減速懸念が根強い中で政策期待も高まりやすく、市場の関心が集まるだろう。また、中国ではコニャックやワインの売り上げが回復の兆しを見せており、高級品の消費が戻りつつあると、一部報じられている。中国の回復が関連セクターへの見直しに向かわせる展開が期待される。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き110万株の売り越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り820万株、買い710万株、差し引き110万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

10月9日(金):450万株の売り越し
10月13日(火):560万株の買い越し
10月14日(水):420万株の買い越し
10月15日(木):710万株の売り越し
10月16日(金):110万株の買い越し


■前場の注目材料

・米アップル、米連邦陪審が280億円近い賠償金判断
・SOX指数は上昇、インテル、テキサス・インスツルメンツなど堅調
・旭化成建材、セメント量も改ざん、住宅業界に広がる懸念


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・11:00 中・7-9月期GDP(前年比予想:+6.8%、4-6月期:+7.0%)
・11:00 中・9月鉱工業生産(前年比予想:+6.0%、8月:+6.1%)
・11:00 中・9月小売売上高(前年比予想:+10.8%、8月:+10.8%)

《FA》

 提供:フィスコ

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