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【特集】イデアインター Research Memo(3):トップライングロースの追求に明確にギアをチェンジ


■中期計画と進捗状況

(2)新事業戦略

イデアインターナショナル<3140>は過去2年間、コスト削減や構造改革に取り組むフェーズ1と、売上高・利益の拡大とブランド力向上によって企業価値最大化に挑むフェーズ2との2段階に分けて、成長軌道への回帰を試みてきた。2015年6月期はフェーズ2について明確な進展が見られたため、2016年6月期以降はさらにトップライングロースを加速させる、いわばフェーズ3の段階に入ったというのが弊社の理解だ。

商品戦略では、ブランドの絞り込みによる開発・生産・販売・在庫の各ステージでの効率化追求と、生産管理の外注化により人材を商品企画に集中させること、の2つが主眼となっている。販売戦略では、トラベルショップ「ミレスト」の出店加速と、ECサイト強化によるEコマースでの売り上げ拡大に注力する点が注目される。従来は出店については強調せずに、むしろ「希少性維持」というような姿勢が強かっただけに、180度の方針転換だ。

今回新たに追加されたプロモーション戦略では、「積極的な広告展開による認知度向上」が掲げられている。前述のようにEコマース強化を実行するうえではブランドや商品、企業の認知度アップが不可欠であるが、その点に対する同社の回答がプロモーション強化ということだ。これも、いままでは費用削減主体だったものから、費用を増加させてもそれ以上の収益拡大を目指す戦略へと、180度の転換といえる

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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