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【市況】TPP交渉の進展が先高感につながる/ランチタイムコメント


 日経平均は続伸。216.49円高の17941.62円(出来高概算9億9000万株)で前場の取引を終えた。2日の米国市場で雇用統計の結果はネガティブだったが、NYダウは急落後にプラスに転じており、買い安心感につながった。また、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉で大筋合意に達する見通しと報じられていることも買い材料視されている。シカゴ日経225先物清算値(17870円)を上回って始まった日経平均は、その後18014.77円と18000円を回復する局面をみせている。
 25日線が心理的な抵抗となるなかで買い一巡後はこう着感が強まっているが、下値の堅さも意識されており、先高期待が高まっている。セクターでは、鉄鋼、鉱業、卸売、機械、空運、非鉄金属、石油石炭など素材・資源関連を中心に買われている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が6割を超えている。

 米国市場の上昇もあったが、やはりTPP交渉の進展が先高感につながっているとみられる。ただし、TPP最終発表は米国時間5日午前までない見通しであり、25日線レベルを一気に上放れるには、最終発表を見極める必要があるだろう。とはいえ、指数インパクトの大きいところでは、ソフトバンクグ<9984>、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>が揃って強い動きをみせており、下を売り込む流れにはならないだろう。
 その為、相対的に出遅れているセクターや銘柄などへの見直しが中心になりやすい。また、TPPなどのテーマ株については、本日は材料が豊富なところでもあり、一先ずTPP関連へ集中し、低位の材料株が中心になりやすいと考えられる。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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