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【市況】雇用統計への警戒感は限られ、日銀の緩和期待が先高感に/ランチタイムコメント


 日経平均は小幅に続伸。3.56円高の17725.98円(出来高概算10億株)で前場の取引を終えた。1日の米国市場が雇用統計の発表を前にまちまちの動きとなるなか、東京市場は直近の上昇に対する利益確定の動きが先行した。これにより、寄り付き直後には17537.85円まで下げる局面をみせている。ただし、日銀の追加緩和期待は強く、その後は17600-17650円辺りでのもち合いが続くなか、前引けにかけてリバウンド基調が強まっている。
 セクターではゴム製品、海運、空運、化学、輸送用機器、小売、金属製品、その他金融などがしっかり。一方で、医薬品、水産農林、不動産、倉庫運輸、情報通信、電力ガスなどが冴えない。東証1部の騰落銘柄は値下がり数が僅かに過半数を占めている。

 日経平均は利食いが先行したものの、5日線を支持線とした底堅い値動きをみせている。ボリンジャーバンドでは-1σと中心値(25日)とのレンジ内で推移しており、方向性としては中心値を意識したスタンスになろう。
 米国の雇用統計を控えているため大きなトレンドは出難い状況である。ただし、米国の12月利上げがコンセンサスとなるなか、雇用統計への警戒感はそれ程強くないだろう。また、国内では日銀の追加緩和期待から下を売り込む流れにはなりづらく、売られ過ぎているセクターや銘柄へのリバウンドを意識した押し目拾いの動きが続きそうだ。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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