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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~イレギュラー的な価格形成から押し目拾いの動きが出やすい


30日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:イレギュラー的な価格形成から押し目拾いの動きが出やすい
■外資系証券の注文動向:差し引き890万株の買い越し
■前場の注目材料:東レ<3402>、伊の会社買収で炭素繊維事業強化へ


■イレギュラー的な価格形成から押し目拾いの動きが出やすい

30日の東京市場は反発が見込まれる。29日の米国市場では世界経済の減速懸念から売り買いが交錯したが、予想を上回る経済指標の発表等もあり、NYダウは47ドル高と反発した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比250円高の17190円となっており、これにさや寄せする格好から、買いが先行することになろう。

また、昨日の大幅な下げの一因とされていた、スイスの資源商社グレンコアの動向については、29日の欧州市場で急反発をみせており、一先ず持ち直した格好である。また、独フォルクスワーゲンの排ガス不正問題については、短期間で修理が可能としたうえで、今後、修理の状況などを説明する専用のウェブサイトを立ち上げることを明らかにした。こちらも落ち着きをみせてくる流れに期待したいところである。

29日の日経平均は4%を超える下落となり、節目の17000円を約8ヶ月ぶりに割り込んでいる。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1800を超える全面安商状だった。買い手控えムードが強く、少ないボリュームで大きく下げている銘柄も多かった。そのためイレギュラー的な価格形成にもなっている状況。外部環境の見極めから自律反発の域は脱せないだろうが、過剰に売り込まれている銘柄等には、押し目拾いの動きが出やすいだろう。

物色としてはTPP閣僚会議が開催されることから、自動車部品株への見直しが意識されやすいほか、マイナンバーなどへの関心も引き続き高いだろう。その他、待機児童数の増加による保育関連のほか、中国「国慶節」でのインバウンド関連などが注目されよう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き890万株の買い越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り1720万株、買い2610万株、差し引き890万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

9月18日(金):720万株の買い越し
9月24日(木):290万株の売り越し
9月25日(金):1390万株の売り越し
9月28日(月):30万株の買い越し
9月29日(木):1600万株の売り越し


■前場の注目材料

・日本政府観光局、「食」で外国人を地方へ
・改正労働者派遣法、きょう施行
・特区活用で羽田に医療や航空の先端産業施設
・東レ<3402>、伊の会社買収で炭素繊維事業強化へ


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 8月鉱工業生産速報(前月比予想:+1.0%、7月:-0.8%)

<海外>
・10:30 豪・8月住宅建設許可件数(前月比予想:-2.0%、7月:+4.2%)

《SY》

 提供:フィスコ

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