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【経済】中国:銀聯カードの域外現金引出に規制、年間10万元の上限導入


銀聯カード(ユニオンペイ)の域外現金引出額に年間上限が新たに設定される。マネーロンダリング防止の対応を強化する狙い。金融機関の連合で組織された「中国銀聯」に対し、当局の中国国家外匯管理局(国家外貨管理局)が命じたという。澎湃新聞などが29日付で伝えた。
今年の10~12月は、域外での現金引出額の上限を累計5万人民元(約94万円)相当に設定する。2016年以降は、年間の上限を10万人民元相当に定めた。
これまでは1日当たりの上限として、1万人民元相当とだけ規定されていた。
一方、一般の中国人旅行者にとって、実質的な影響は軽微にとどまるとの見方が多勢。カード決済を利用すれば、新たな上限規制が回避されるためだ。
2002年3月26日に設立された「中国銀聯」は、上海市浦東新区含笑路に総本部を置く。世界最大のカード組織に成長した。今年第1四半期の取引額は、合計で11兆8000億人民元(約1兆8500億米ドル)に膨張。VISA(1兆7500億米ドル)を初めて超えた。
銀聯カードの発行総数は50億枚を超過し、世界150カ国・地域で用いられる。提携店は2600万カ所を上回る。180万台に上る提携ATMの使用が可能だ。すでに発行枚数は、過去数年間にわたって世界最多の地位を確保している。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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