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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~アベノミクス第2ステージへの期待


25日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:アベノミクス第2ステージへの期待
■外資系証券の注文動向:差し引き1390万株の売り越し
■前場の注目材料:トヨタ<7203>が世界販売競争で優位に


■アベノミクス第2ステージへの期待

25日の東京市場は、売り先行後は底堅さが意識されそうである。24日の米国市場は、独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス規制不正問題の波及が懸念されているほか、米キャタピラーが大規模な人員削減を発表したことで、中国経済の減速による影響なども警戒されている。NYダウ、ナスダックともに下落となり、シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円安の17415円だった。

注目されていたイエレンFRB議長講演では、年内の利上げが適切との考えを改めて示したと伝わっている。為替市場ではやや円安に振れて推移しており、米株安の流れを受けて売りが先行後は底堅さが意識されそうだ。また、本日は9月決算・中間期末の配当取り最終日となる。外部環境が不透明ななかでは配当取り後への警戒などもありそうだが、年内の米利上げがコンセンサスとなり、不透明感が和らぐなかで押し目買いも入りやすい。権利落ち分の再投資といった動きが先物市場に入ることも、底堅さにつながりそうだ。

また、安倍首相は24日、「アベノミクスは第2ステージに移る。国内総生産(GDP)600兆円の達成を明確な目標に掲げたい」と述べ、経済最優先で臨む方針を表明した。目標達成に向けて「新しい三本の矢を放つ」とし、強い経済、子育て支援、社会保障改革を軸に経済再生を実現する考えを強調している。政策期待が高まるなか、押し目拾いの動きが強まる可能性がありそうだ。

もっとも、大阪225先物はナイトセッションで一時17060円まで下げ幅を拡大させる局面をみせている。イレギュラー的な価格となればよいが、依然としてボトム形成が見極めづらいなか、売り仕掛け的な動きには注意する必要がありそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き1390万株の売り越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り2350万株、買い960万株、差し引き1390万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

9月15日(火):60万株の売り越し
9月16日(水):540万株の売り越し
9月17日(木):250万株の買い越し
9月18日(金):720万株の買い越し
9月24日(木):290万株の売り越し


■前場の注目材料

・VW、欧州の排ガス試験でも不正
・トヨタ<7203>が世界販売競争で優位に
・電機や機械など、業績上振れ期待が後退


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:30 8月全国消費者物価コア指数(前年比予想:+0.1%、7月:0.0%)
・月例経済報告関係閣僚会議、9月月例経済報告

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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