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【経済】NYの視点:米8月耐久財受注、リセッションを示唆との見方も


米商務省が発表した8月耐久財受注は前月比2.0%減と、5月以来のマイナスに落ち込んだ。7月分も2.2%増から1.9%増へ下方修正された。前年比でも4.6%減と、7か月連続のマイナスとなった。変動の激しい輸送用機器を除いた耐久財受注も市場の0.1%増加予想に反し前月比横ばいと、マイナスとなった5月以来の低い伸びに留まった。7月分も0.6%増から0.4%増へ下方修正された。前年比では2.1%減とやはり7か月連続のマイナスを記録。特に、国内総生産(GDP)の算出に用いられる資本財(非国防、航空機を除く)の出荷は0.2%減と予想外の5月以来のマイナスに落ち込み、景気後退を警告するストラテジストもいる。企業の設備投資の先行指標となる資本財受注も0.2%減と市場予想に一致し、3か月ぶりのマイナスとなった。

また、地区連銀の活動指数も冴えない。ダラス、フィラデルフィア、リッチモンド、ニューヨークに続きシカゴ連銀全米活動指数の8月分は予想外のマイナスに落ち込み6か月ぶりの低水準を記録。ゼロ以下は全米の潜在的な成長率を下回り、将来のインフレ圧力が低下したことを意味する。米商務省がGDP算出に用いているモデルに近いモデルを使用していることから注目されるアトランタ連銀の見通しで7-9月期の国内総生産(GDP)は従来の1.5%成長から1.4%成長に引き下げられた。

《NO》

 提供:フィスコ

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