市場ニュース

戻る
 

【市況】連休中、世界の株式市場はこう動いた!


―VW排ガス不正が欧州株を揺さぶる―

 シルバーウイークの大型連休により3日間の休場となった株式取引があす(23日)再開される。この間の世界の株式市場の動きを振り返り、あすの取引開始に備えたい。

 前週末からきのうにかけ、欧米株式市場は下落が続いた。中国経済の減速が引き続き懸念されたほか、米連邦準備制度理事会(FRB)が金利引き上げを見送ったことで、先行きの不透明感が意識された。また、独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス規制不正発覚も影響を及ぼした。

 米株式市場でダウ工業株平均は前週末18日に290ドル安と急落。週明け21日は125ドル高と反発したものの、22日は179ドル安の1万6330ドルと大きく売られている。前週17日に付けたチャイナショック後の戻り高値1万6933ドルからは3.6%の下落となっている。

 欧州では、独DAX指数が22日に3.8%安と大きく下落した。VWが米国の排ガス規制を逃れるため、不正なソフトウェアで検査時のみ排ガスを抑制していたことが判明。VW株は連日の急落となり、全体相場の足を引っ張った。フランクフルト証券取引所でVW優先株は前週末の162.40ユーロから前日終値106.00ユーロまで2日間で34.7%下落。影響は他の自動車株にも及び、独BMWや伊フィアット、仏ルノーなどが大幅安となった。なお、VWと自動車販売台数の世界首位を争うトヨタ <7203> ADRの22日終値は前日比1.6%安の117.58ドルで、下落幅は小幅にとどまった。

 欧米市場が下落基調だったのに対し、中国株式市場は小康状態が続いている。上海総合指数は22日まで3日続伸。23日午前は反落となっているものの、前週末終値3097.92ポイントは上回っている。

 日経平均先物は前週末比で急落。シカゴ日経平均先物12月限の終値は1万7585円と、日経平均の前週末終値からは485円下落。シンガポールの日経平均先物12月限は一時1万7335円まで下げ幅を広げている。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均