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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~FOMCを控えてのリバランス中心


16日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・FOMCを控えてのリバランス中心
・ドル・円は120円19銭付近、アジア株にらみでやや弱含み
・電気・ガス、小売、医薬品など内需・ディフェンシブセクターが下落


■FOMCを控えてのリバランス中心

日経平均は続伸。174.59円高の18201.07円(出来高概算9億5000万株)で前場の取引を終えた。15日の米国市場ではNYダウが200ドル超の上昇となったほか、シカゴ日経225先物清算値は大阪比250円高の18130円だった。これを受けて幅広い銘柄に買いが先行し、日経平均は続伸で始まった。

ただし、その後は16日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとの模様眺めムードが強く、18200円を挟んでの狭いレンジ取引が続いている。セクターではゴム製品、輸送用機器、空運、機械、電気機器、非鉄金属、鉱業、ガラス土石、石油石炭などが上昇。半面、電力ガス、パルプ紙、小売、その他製品、医薬品が利食いに押されている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1000を超えており、全体の過半数を占めている。指数インパクトの大きいところでは、ファナック<6954>、ソフトバンクグ<9984>、京セラ<6971>、ホンダ<7267>などが指数をけん引。

日経平均は18200円を挟んでのもみ合いが続いている。自動車、ハイテク株などを中心に上昇しており、一方で内需系や円高メリットとされるセクターに利益確定の動きが見られている。リバランスとみられる動きが中心とみられるが、この流れが持続するというよりは、FOMCを控えての動きとすると、日替わりでの対応になりそうだ。為替相場は1ドル120円20銭辺りと、朝方からはやや円高に振れて推移している。

基本はFOMC通過後のアク抜けを想定しているが、やはり結果を前にポジション調整の流れは続くとみられるため、それまでは利益確定を優先させる動きが意識される。アク抜けを意識した先回り買いとなれば、直近で大きく売り込まれているセクターや銘柄に向かいやすいだろう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は120円19銭付近、アジア株にらみでやや弱含み

ドル・円は120円19銭付近で推移。ドル・円はやや弱含んだ。

前日の海外市場で、大きく上昇し、120円台に乗せた。8月米小売売上高で、個人消費の伸びが示され、米9月利上げを後押しする内容と市場では受け止められた。また、米株高と米債利回りの上昇を受け、ドル・円の上昇につながった。

ただ、東京市場朝方の取引でドル・円は120円47銭をつけた後、売りが続いた。日経平均が上げ幅を縮小すると、120円30銭付近まで小幅に値を下げた。

ランチタイムの日経平均先物は堅調だが、上海総合指数が切り返したものの、前日終値水準でもみあう展開となっており、午後の取引でもリスク選好的なドル買いは予想しにくい。

12時26分時点のドル・円は120円19銭、ユーロ・円は135円79銭、ポンド・円は184円53銭、豪ドル・円は85円84銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・前場はファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>で日経平均を約44円押し上げ
・電気・ガス、小売、医薬品など内需・ディフェンシブセクターが下落
・14時に8月訪日外国人客数の発表を控える


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・14:00 8月訪日外国人客数発表
・14:00 日本銀行9月金融経済月報

<海外>
・特になし

《FA》

 提供:フィスコ

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