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【市況】為替週間見通し:利上げなら1ドル=125円に向けてドル再上昇か、利上げ見送りでも下げは限定的


■ドルは堅調推移、米9月利上げ観測と日銀追加緩和への思惑

先週のドル・円は堅調推移。米9月利上げ観測は大きく後退していないことや、日本銀行が10月に追加緩和を実施するとの思惑が浮上したことがドル上昇につながった。市場関係者の間では9月利上げの可能性は五分五分との意見が多いものの、雇用情勢の改善が続いており、インフレ鈍化の可能性は低いとみられていることから、利上げ実施の環境はおおむね整ったとの声も聞かれた。

また、自民党の山本幸三衆院議員は、一部メディアとの会見で10月30日に日本銀行は追加の金融緩和に踏み切るべきとの認識を示したことや、アジア・欧米諸国の株高も円売り・米ドル買いを促す要因となった。取引レンジは118円76銭-121円33銭

■利上げなら1ドル=125円に向けてドル再上昇か、利上げ見送りでも下げは限定的

9月14日-25日週のドル・円は強含みか。米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを実施できるかどうかが最大の焦点となる。利上げ実施ならば1ドル=125円に向けてドルが再上昇する展開が予想される。FRBが9月利上げを見送った場合、一時的にドルの失望売りが広がる可能性はあるが、早期利上げ期待が失われることはないとみられており、ドル売り・円買いが大きく広がる可能性は低いと予想される。

【米連邦公開市場委員会(FOMC)会合】(16-17日)

9月の利上げ開始については、市場関係者の間で見方が分かれている。4日発表の8月雇用統計では、非農業部門雇用者数が雇用の持続的改善に必要とされる20万人を割り込んだ。ただし、7月分、6月分は上方修正されており、9月利上げを後押しする材料とみられている。

【米国内総生産(GDP)確定値】(25日)

8月27日に発表された米4-6月期国内総生産(GDP)改定値は、年率換算で前期比+3.7%となり、速報値+2.3%から大幅に上方修正された。9月利上げが見送られた場合、25日の4-6月期GDP確定値が改定値からどのように修正されるのか注目される。上方修正された場合、早期利上げ観測が広がる可能性がある。

予想レンジ:119円00銭-124円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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