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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ピジョン、良品計画、シスメックス、東芝

■ピジョン <7956>  2,600円  -392 円 (-13.1%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 ピジョン<7956>が大幅安。株価は2月以来の水準まで下落しており厳しい状況。同社は9月7日に上半期の決算を発表、通期業績上方修正と増配のポジティブな内容を発表しておきながらも株価は大幅安。市場からの期待度が高く、それに届かなかったことが売り手掛かり材料となった。しかし、国内で巨大機関投資家の日本生命とニッセイアセットが連名で7日提出した5%ルール大量保有報告書ではピジョン株式を大量取得したことが判明した。最新資料によると、ピジョン株式の発行済み株数の5.13%と大きなポジションを持った。機関投資家の大量取得により、一時的な急落後には株価回復が期待されるという見方が出てきた。

■良品計画 <7453>  22,190円  -1,880 円 (-7.8%)  本日終値
 良品計画<7453>の下押し場面は好拾い場となりそうだ。「無印良品」の企画、小売りなどを手掛け、国内に加え、アジア・欧米など海外事業の拡大を進めている。業績は好調。16年2月期の連結純利益は7月に増額修正され188億円から201億円(前期比20.9%増)と2期ぶりに最高益を更新する見込みだ。特に、中国や台湾など東アジア地域が大幅な伸びを記録している。足もとでは中国事業は堅調な様子だ。国内事業も順調で、8月の直営既存店売上高は前年比10%増。今期純利益は220億円前後への再増額期待がある。

■シスメックス <6869>  6,400円  -500 円 (-7.3%)  本日終値
 国内大手証券のヘルスケアセクターのリポートでは、「設備購入に様子見の医療機関が多いため、第2四半期決算も大きな回復を感じることなく通り過ぎる」と指摘。「保険依存度の低さ」や「海外展開力」を銘柄選別のポイントとみて、シスメックス<6869>とエムスリー<2413>の高い評価を継続。ほかの注目銘柄として、短期好材料の多いテルモ<4543>、制度変更リスク回避とディフェンシブ性の観点からツクイ<2398>、メッセージ<2400>、株主還元期待でみらかホールディングス<4544>をピックアップ。向こう3カ月程度のセクター投資判断は「弱気」を継続している。

■太平洋セメント <5233>  374円  -20 円 (-5.1%)  本日終値
 太平洋セメント<5233>が下落。大和証券は7日、同社株の投資判断を「1(買い)」か「2(アウトパフォーム)」に引き下げた。目標株価は490円から460円に見直した。足もとの国内セメント需要は想定より弱そうとみており、業績モメンタムの改善は第3四半期以降と予想している。第1四半期(4~6月)の営業利益は前年同期比1%増の115億円となった。また、第2四半期(7~9月)は米国の修繕費増加を主因に海外セメント、ひいては全社ベースで前年同期比減益を見込んでいる。同証券では、短期的な業績モメンタムは弱いとみており、今後は国内セメント需要の回復や米国セメントの成長軌道への回帰などを注目している。

■東芝 <6502>  337.2円  -15.5 円 (-4.4%)  本日終値
 東芝<6502>が反落。同社の15年3月期の決算は378億2500万円の最終赤字となり、パソコンや白物家電の部門では直近3年間で2300億円の赤字だった。この決算内容に対し、ゴールドマン・サックス証券は8日、「発表数字は事前報道通り。事業環境は厳しくなっている」と指摘した。特に、ディスクリート半導体やシステムLSI(SoC)、パソコン・テレビなどライフスタイル事業などの厳しさが明らかになった、とみている。また、SMBC日興証券では7日「今期計画に関して、第2四半期決算時に方向性を示すとしたが、真の収益性を見極めることが必要」と指摘した。両証券とも、投資評価は停止している。

■資生堂 <4911>  2,221.5円  -101 円 (-4.4%)  本日終値
 資生堂<4911>は3日続落。同社は中国関連銘柄としても知られており、同国の景気低迷懸念が株価の上値を押さえる要因となっているようだ。中国税関総署が8日発表した8月の貿易統計によると、輸出は前年同月比5.5%減で輸入は同13.8%減だった。輸出、輸入ともに減少幅は大きく、中国の景気減速が意識されている。同社の株価も8月高値から約3割の下落となっており、調整色を強めている。

■ヤマトホールディングス <9064>  2,169.5円  -95.5 円 (-4.2%)  本日終値
 ヤマトホールディングス<9064>が大幅反落、連日で年初来安値を更新。きょうは、国内大手証券がヤマトHDの目標株価を引き下げたことが確認されており、売り手掛かり材料視されているようだ。リポートでは、「今期は大口法人発の通販関連の宅急便が堅調に伸びているが、クロネコDM便が競争激化により取り扱いを大幅に減らしており、利益が伸び悩んでいる」と指摘。来期以降も同じ傾向が続くと予想したうえで、「カバレッジセクター内で同社の今後の株価パフォーマンスが相対的に下位になるとみる」として、レーティングは「アンダーウエイト」を継続、目標株価は2070円から1770円へ引き下げられた。

■KLab <3656>  1,301円  -50 円 (-3.7%)  本日終値
 KLab<3656>が反落。この日の午前中に、ブシロード(東京都中野区)と共同開発した「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」の国内ユーザー数が、6日に1200万人を突破したと発表したが、市場の反応は限定的。同社では、1200万人突破を記念してログインボーナスキャンペーンの実施を発表しており、さらなるユーザー獲得が期待されているが、ユーザー数拡大の話題のインパクトは徐々に小さくなっているようだ。

■積水化学工業 <4204>  1,228円  -44 円 (-3.5%)  本日終値
 積水化学工業<4204>が反落、年初来安値を更新。岩井コスモ証券は7日、同社株の投資判断を「B+」から「B」に引き下げた。目標株価は1450円から1300円に見直した。同社は第1四半期期決算発表とともに16年3月期第2四半期(4~9月)の業績予想を修正。連結営業利益は385億円から370億円(前年同期比11%減)に減額した。住宅受注が伸び悩んだことが、業績減額の要因となった。16年3月通期の業績見通しは据え置かれているが、同証券では「仮に住宅が通期でも不振な場合、下振れは濃厚」と指摘。今3月期の営業利益は会社予想920億円に対し870億円(前期比1%増)と予想している。

■ネクソン <3659>  1,537円  -44 円 (-2.8%)  本日終値
 ネクソン<3659>が反落。米系有力証券では、「今期下期からアラド戦記モバイルなどの豊富な新作パイプラインを揃え、戦略的パートナーシップも継続して拡大しているため、ポートフォリオ体制の実現、地域バランスの改善により中期的な成長が期待できる」と指摘。モバイル新作タイトル大型化のポテンシャルは、株価に十分に織り込まれていないと考え、「株価は向こう60日間、TOPIX相対で上昇する」と予想。レーティングは「オーバーウエイト」を継続している。

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