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【通貨】NY為替:米8月雇用統計、FRBは依然利上げの軌道上


米労働省が発表した8月雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比+17.3万人と、市場予想の+21.7万人を下回り3月来で最低の伸びに留まった。しかし、7月分は速報の21.5万人から24.5万人、6月分は23.1万人から24.5万人にそれぞれ上方修正された。過去3か月の平均は22.1万人、通年での平均も21.2万人と、依然20万人を上回る。加えて、米労働省も認めているとおり、8月の雇用統計は自動車工場の夏季閉鎖、ビジネスサイクルの多くの季節的調整が影響しのちに上方修正される傾向が強い。2005年から2014年まで8月時の雇用統計の速報はのちに大幅に上方修正されている。修正幅は1年を通じて最大。

また、失業率は5.1%と、市場予想の5.2%を下回り2008年3月来の低水準となった。注目の平均時給も前月比+0.3%、前年比+2.2%と、それぞれ予想を上振れた。前月比では3月以来で最大の伸び。週平均労働時間も34.6と、市場予想34.5を上振れ。不完全雇用率は10.3%と、7月10.4%から低下し、2008年6月以来で最低。

結果は、米連邦公開市場委員会(FOMC)が利上げの軌道を修正するほど悪いものではない。9月の利上げも依然選択肢になると考えられる。米10年債利回りは一時2.11%まで低下後、再び2.16%まで上昇。ダウ平均株価は米国東部時間午前10時50分現在239ドル安で推移。ドル・円は119円25-30銭、ユーロ・ドルは1.1110-15ドルとほぼ寄り付き水準で推移している。

【経済指標】
・米・8月非農業部門雇用者数:前月比+17.3万人(予想:+21.7万人、7月:+24.5万人←+21.5万人)
・米・8月失業率:5.1%(予想:5.2%、7月:5.3%)
・米・8月平均時給:前月比+0.3%、前年比+2.2%(予想:+0.2%、+2.1%、7月:+0.2%、+2.2%←+2.1%)
・米8月週平均労働時間:34.6(予想:34.5、7:月34.5←34.6)
・米8月不完全雇用率:10.3%(7月:10.4%)
・米8月労働参加率:62.6%(予想:62.7%、7月:62.6%)

《KK》

 提供:フィスコ

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