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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~米利上げを意識したポジション圧縮も最終段階に


2日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:米利上げを意識したポジション圧縮も最終段階に
■外資系証券の注文動向:差し引き810万株の売り越し
■前場の注目材料:キヤノン<7751>、材料事業に参入、3Dプリンタ向けも視野


■米利上げを意識したポジション圧縮も最終段階に

2日の東京市場は下値模索の展開になりそうだ。1日の海外市場では、中国の景気減速が嫌気され、欧州市場は軒並み下落だったほか、米国市場はNYダウが469ドル安となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比300円安の17810円だった。

この流れを受けて幅広い銘柄に売りが先行することになるが、日経平均は先週の安値を下回ってくる可能性がある。週足形状では長い下ひげを形成し、ボトム形成が意識されていたこともあり、波乱含みの展開になろう。

一方で、低調な中国PMIを受けた形で昨日の日経平均は700円を超える下落となった。米国市場の下げについてもNYダウ先物が300ドル近く下げていたことから、織り込み済みの面はあるだろう。ギャップ・ダウンから始まり、ボトムを探る流れから、次第に底打ちを意識した押し目拾いが意識されやすい。

先週の安値を割り込み、中国・上海が一段安となるようだと、売り仕掛け的な動きが出てくる可能性がある。しかし、インデックスに絡んだ商いが中心であるため、その後の切り返しも速く、米国ではADP全米雇用報告、地区連銀経済報告(ベージュブック)などを控えていることもあり、売り方の買戻しも入りやすいところである。

昨日は内需系の下げが目立っていたが、米利上げを意識したポジション圧縮も最終段階であろう。アク抜けを想定した押し目拾いのスタンスである。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き810万株の売り越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り1490万株、買い680万株、差し引き810万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

8月26日(水):550万株の売り越し
8月27日(木):40万株の買い越し
8月28日(金):310万株の買い越し
8月31日(月):330万株の売り越し
9月 1日(火):60万株の売り越し


■前場の注目材料

・TPP、今月中に大筋合意なければ長期化も
・8月の百貨店売上高、5ヶ月連続増収、免税店売上拡大続く
・キヤノン<7751>、材料事業に参入、3Dプリンタ向けも視野


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50  8月マネタリーベース

<海外>
・10:30  豪・4-6月期GDP(前年比予想:+2.2%、1-3月期:+2.3%)

《SY》

 提供:フィスコ

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