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【市況】ユーロ週間見通し:上げ渋りか、ECBによる追加緩和観測が重石に


■下落、中国株反転などでリスク回避のユーロ買い縮小

先週のユーロ・ドルは下落。主要国の株価急落や米早期利上げ観測の後退を意識してリスク回避のユーロ買いが急速に広がり、ユーロは一時1.1714ドルまで急騰した。しかしながら、週後半に中国株が反転し、米国株や米長期金利は上昇に転じたことでリスク回避的なユーロ買いは大幅に後退し、ユーロは1.1156ドルまで反落した。取引レンジは1.1156ドル-1.1714ドル。

■もみあいか、7月失業率などの経済指標が手掛かり材料に

今週のユーロ・ドルはもみあいか。世界同時株安の影響は残されており、リスク回避的なユーロ買いが一段と縮小する状況ではないとみられる。ただし、ユーロ圏の経済指標が悪化した場合、ユーロ売りが強まる見通し。ユーロ圏7月失業率(1日)や欧州中央銀行の政策発表(3日)が注目される。

予想レンジ:1.1000ドル-1.1350ドル

■下落、主要国の株価反発でリスク回避のユーロ買い縮小

先週のユーロは対円で下落。中国、欧米諸国の株価反発を受けてユーロ売り・米ドル買いが優勢となったことが要因。週後半は米ドル・円の取引でも米ドル買いが優勢となったが、欧州中央銀行(ECB)による追加緩和の思惑や米長期金利の上昇を意識して、ユーロ買い・円売りの取引はやや縮小した。取引レンジは135円26銭-138円96銭。

■上げ渋りか、ECBによる追加緩和観測が重石に

今週のユーロ・円は上げ渋りか。欧米諸国の株高が継続した場合、リスク回避のユーロ買いポジションの解消に絡んだユーロ売り・円買いが増える可能性がある。米ドル高・円安の相場展開となった場合、ユーロは対円で下げ渋る可能性があるが、欧州中央銀行(ECB)による追加緩和の思惑が残されており、ユーロは対円で上げ渋る見通し。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・8月31日:ユーロ圏消費者物価コア指数(前年比予想:+0.9%)
・9月1日:7月ユーロ圏失業率(予想:11.1%)
・9月3日:欧州中央銀行が金融政策発表(主要政策金利は0.05%で現状維持の公算)

予想レンジ:134円00銭-138円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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