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2015年08月28日16時19分

【特集】木徳神糧 Research Memo(6):仕入れルートの多様化、東南アジアなどへ販売先を拡大


■中長期的展望

(2)中期経営計画(重要施策)

木徳神糧<2700>は中期経営計画を達成するために、各事業の戦略として以下のような「重要施策」を掲げている。キーワードは「変化への迅速対応」「存在意義の発揮」である。

(米穀事業:国内)
◇生産地に近づく体制作り
○需給変化への積極対応
・仕入手法の多様化による既存銘柄の安定供給を実現するため、複数年・収穫前等の事前契約と期別相対・個別取引を併用する。
・仕入れルートの多様化による機動性を強化する。具体的には、各経連・県本部、各JA、生産法人等からの仕入れを拡大する。
・産地・生産者のニーズに応えられる仕入れを推進する。主食用だけでなく、加工用、米粉用、輸出用、飼料用への供給力の強さを発揮する。
・新品種開発への参画を積極的に推進することで付加価値を提供する。具体的な例としては、業務・加工用多収品種開発の東北コンソーシアムに参加、「ささ結」コンソーシアムに参加、栃木県「ゆうだい21」の契約栽培を拡大などである。

○エリア戦略へのチャレンジ
・単独農協との提携強化による生産体制を充実する。提携工場の拡大、品質管理の高度化、各地モデルの構築を加速させる。具体例として、JA食糧さがに20%出資(2015年3月)したが、これによって九州エリアの需要拡大に対して迅速な対応が可能となった。
・特色ある地域銘柄の地産地消を促進する。広域卸機能を発揮して、生産者にメリット、取引先に価値を提案する。

(米穀事業:海外)
◇ベトナムを機軸としたグローバル展開
○ジャポニカ米の量的拡大
既に導入済みである日本式乾燥設備(能力230トン/日)をフル稼働させ、これによる歩留りと品質の向上で精米数量を2014年の8,000トンから2015年には10,000トン超へ増加させる。この増産により東南アジア地区への輸出拡大が可能となる。

○ジャポニカ米販売の広域化
量的な生産体制が整備されたことから、ベトナムを機軸にアジア、太平洋地域、北米、南米、欧州、南アフリカなどへジャポニカ米販売を展開する。

○ベトナム国内販売体制の整備
・一方でベトナム国内では、最大都市ホーチミンに物流センターを新設しジャポニカ米の販売を強化する。
・また高品質のジャポニカ米を求めるニーズの高まりに対応するため、ベトナム北部(ハノイ)で「こしひかり」をはじめとする銘柄米の生産を来年から開始する。
・南部のみならず北部での販売拡大と仕入ルートの確保に注力する。

◇日本米輸出市場の開拓
○安全・安心で高品質の国産米輸出の拡大に注力
・販売先は東南アジア、太平洋地域、北米へ
・年間輸出量:平成25年産米実績500トンを平成26年産米予想900トン(3年連続大幅増)、中期的目標3,000トンを目指す。


(食品事業:機能性食品)
◇たんぱく質調整米「真粒米」の拡充
○国内における取組
・新規に1キロ小容量商品を開発し、3月から販売開始。
・真粒米シリーズ「純米もち」を開発、10月発売予定。

○海外における展開
・台湾グリーンバイオパークに「台湾木徳生技」を設立、真粒米の製造プラント第1期工事(月産50トン)を4月に着工、2015年内に竣工予定。
・この工場を中心として、中国大陸、東南アジアへ真粒米事業を展開する。

(飼料事業)
◇事業規模の拡大
○TPP交渉妥結を見据えて国内の成長分野に注力
・生産拡大中の和牛向けに糟糠類や食品残渣物を活用していく。

○販売エリアは北海道、中京、関西、九州を重視

◇飼料用米販売の拡大
○米穀事業の仕入力を活用し販売数量を急拡大させる
・グループの仕入力を活用し、販売数量を大幅に拡大させる。
・グループでの飼料用米販売量は2014年1,900トン(実績)であったが、これを2015年には3,200トン、中期的には10,000トンを目指す。

(食品事業・食品子会社)
◇鶏肉子会社の経営再建
○加工分野の強化
・グループ会社との協業で商品の開発と販売を加速させる。
・現在手作業で行っている工程を機械化し、生産効率の向上を追求する。

○エリア戦略の展開
・茨城における営業活動の強化で地産地消を促進し、「つくば鶏」ブランドの浸透を強化していく。

○製販費用の削減
・本社機能の移転や営業体制の見直しを行うことで製販コストを削減する。
・飼育・加工部門と営業部門との連携を強化し在庫や販売のロスを削減する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《HN》

 提供:フィスコ

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