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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~米9月利上げ意識もアク抜けに備える、中国関連は見直しへ


28日の前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:米9月利上げ意識もアク抜けに備える、中国関連は見直しへ
■外資系証券の注文動向:差し引き310万株の買い越し
■前場の注目材料:ラクト・ジャパン、メタップスが新規上場


■米9月利上げ意識もアク抜けに備える、中国関連は見直しへ

28日の東京市場は堅調な展開になろう。27日の米国市場は、4-6月GDP改定値が予想を上回ったことが好感され、NYダウは369ドル高となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比445円高の19015円と19000円台を回復。これにさや寄せする格好から幅広い銘柄に買いが先行することになろう。

また、27日の中国・上海市場では、取引終了間際に急伸する展開となった。中国では全国社会保障基金が28日に記者会見を開くと伝わり、年金マネーが市場に流入するとの期待が高まったようである。上海が下げ止まったことが好感ざれるほか、NY原油先物相場が大きく上昇していることも材料視される。資源や素材関連等への見直しが期待されそうである。

日経平均は19000円処を回復することになろうが、チャート上では8月24日に空けたマド(19154-19435)下限辺りでの攻防といったところか。米国では4-6月GDP改定値が予想を上回ったことが好感されたが、引き続き9月の利上げ再開への思惑も残っていると考えられるため、積極的な上値追いは慎重になりやすいだろう。

もっとも9月のFOMCまでは不安定ではあろうが、不透明感が払拭されることになれば、9月利上げ開始としても、市場はアク抜けにつながるとみておきたい。物色としては中国の切り返しを意識し、電子部品や鉄鋼、機械、商社など中国関連の動向に注目。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き310万株の買い越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り1660万株、買い1970万株、差し引き310万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

8月21日(金):770万株の売り越し
8月24日(月):630万株の売り越し
8月25日(火):520万株の売り越し
8月26日(水):550万株の売り越し
8月27日(木):40万株の買い越し


■前場の注目材料

・中国の軍事パレード対策、鉄鉱石業界に暗雲、工場に操業停止命令
・LINEがIPOを再度断念、海外展開に暗雲も
・ラクト・ジャパン<3139>が東証2部、メタップス<6172>が東証マザーズに新規上場


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:30 7月全国消費者物価指数(生鮮品除く)(前年比予想:-0.2%、6月:+0.1%)
・08:30 7月失業率(予想:3.4%、6月:3.4%)
・08:30 7月有効求人倍率(予想:1.19倍、6月:1.19倍)

<海外>
・10:30 中・7月工業部門企業利益(6月:前年比-0.3%)

《SY》

 提供:フィスコ

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