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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~買い先行後は米利上げへの思惑から次第にアク抜け意識へ


27日の前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:買い先行後は米利上げへの思惑から次第にアク抜け意識へ
■外資系証券の注文動向:差し引き40万株の買い越し
■前場の注目材料:トヨタ天津工場、今日から再開


■買い先行後は米利上げへの思惑から次第にアク抜け意識へ

27日の東京市場は買い先行の展開になろう。26日の米国市場では、ダドリーNY連銀総裁が9月利上げに消極的な発言をしたことをきっかけに、引けにかけて大きく上昇する展開となった。NYダウは600ドルを超す上昇をみせ、シカゴ日経225先物清算値は大阪比275円高の18715円だった。

この流れを受け、日経平均はギャップ・アップでこれにさや寄せする展開から始まろう。その後は、中国の動向を睨みながらの相場展開になりそうだが、米国市場の上昇については、9月利上げに関した発言が大きく影響している。そのため、27日に発表が予定されている米4-6月期国内総生産(GDP)改定値を見極めたいとのムードも強いだろう。

さらに、米カンザスシティで連銀主催のシンポジウム(ジャクソンホール)が開催される。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は欠席の予定であるが、フィッシャーFRB副議長は参加するため、利上げについての発言が意識されそうだ。インドネシア財務相は、世界の金融市場に広がる不透明感を払拭するため、米国が利上げに踏み切るべきだとの見解を示していると報じられている。

これまでの下落に関しては9月利上げを織り込みに行く流れからの影響とみられている。それ故に、9月利上げが確実視される局面においては、不透明感払拭といったアク抜けにつながる可能性もある。しばらくは値動きの荒い相場展開が続く可能性が高いが、いずれにせよ、セリング・クライマックスから、次第にアク抜けを意識した押し目拾いを強めたいところである。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き40万株の買い越し

朝の外資系証券6社経由の注文状況は、売り720万株、買い760万株、差し引き40万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

8月20日(木):270万株の売り越し
8月21日(金):770万株の売り越し
8月24日(月):630万株の売り越し
8月25日(火):520万株の売り越し
8月26日(水):550万株の売り越し


■前場の注目材料

・7月の米耐久財受注、予想上回る
・中国株下落、追加緩和にも反応薄
・トヨタ天津工場、きょうから再開
・インドネシア高速鉄道 日本が全面支援を強調


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 対外及び対内証券売買契約等の状況

<海外>
・10:30 豪・4-6月期民間設備投資(前期比予想:-2.5%、1-3月期:-4.4%)

《SY》

 提供:フィスコ

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