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【経済】NYの視点:中国人民銀の利下げ不十分、年内に更なる利下げ期待


景気減速や株式相場の急落など金融市場の混乱に対処するため他国の要請を受けて、中国人民銀行は追加金融緩和に踏み切った。株式相場の下落を食い止めるため、ある水準を維持しようとした直接的な中国政府の対応は失敗に終わった。株式相場が下げ止まらなかったことは、中央銀行の政策の誤りだとの指摘もある。

中国の中央銀行である中国人民銀行は主要政策金利と銀行の預金準備率引き下げを決定。政策金利である銀行の貸し出しと預金の基準金利を0.25%引き下げ、それぞれ、4.6%、1.75%とし26日から実施する。政策金利の引き下げは昨年11月から開始した金融緩和サイクルにおいて5回目となる。また、1年超の預金金利については上限を撤廃した。中国人民銀行は同時に銀行預金準備率(RRR)を0.5%引き下げ9月6日から大半の大手銀行の預金準備率は18.0%となる。預金準備率の引き下げは本年に入り3回目。とりあえず、投資家の安心感につがなったものの、同国の金利は依然、まだ高いとの指摘もある。

中国の成長停滞を修正するには、人民元の切り下げに加えて一段の緩和が必要だとの見方も多い。市場参加者は、中国中銀がRRRを0.50%幅で年内にあと2回引き下げると見ている。中国の金融市場は依然、予断を許さない状況だ。

《NO》

 提供:フィスコ

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