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【経済】香港マーケットが弱気相場入りか、複数の売りシグナル出現


20日まで5営業日続落した香港マーケットで、弱気相場入りのシグナルが出始めている。具体的には、(1)ハンセン指数が4月の直近高値からすでに約2割下落したこと、(2)商いを伴った下げになっていること、(3)空売り比率が上昇していること??などだ。
(1)に関しては、直近最高値の28588ポイントから20日までの下落率が20.9%に達し、テクニカル的に弱気相場入りとみなされている。また(2)は、20日の売買代金が約1050億香港ドルと約3週間ぶりの高い水準になり、(相場下落局面での売買代金の増加が)売り手が増えていることを示している。(3)の空売りの比率については、20日が12.1%まで上昇。警戒ラインとされる10%を上回り、約6カ月ぶりの高さとなった。
こうしたなか、目先の焦点はハンセン指数が22000ポイントを割り込むか否か。「いったん割り込めば、投資家心理が一段と冷え込みかねない」と懸念されている。

<株価下落も為替は強含み>
株式相場の下落が続く香港だが、為替レートは強含みで推移している。
ハンセン指数が大幅に下落した20日、香港ドルの対米ドルレートは一時、許容変動幅の上限である1米ドル=7.75香港ドルを付ける場面がみられた。
香港ドルが強含む要因として挙げられるのは、人民元から香港ドルへの交換が増えていること。香港ドルが安全資産とみなされるなか、投資家が香港ドルを保有するスタンスを強めた格好だ。
ただ、その資金は株式市場に流れていない。リスク回避の傾向が強まっているため、株式を敬遠し、安全資産である米国債などに資金の流れが向かっているようだ(債券価格の上昇によって、10年物国債の利回りは2%を割り込む)。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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