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【特集】【日本株・物色動向(2)】野村HDの戻り、ポケットカードに意外性 /雨宮京子氏 <夏の相場観>

経済ジャーナリスト 雨宮京子氏

 ギリシャや中国の海外不安要因はまだ払拭しきれないが、ITバブルの頃の日経平均株価のPER(株価収益率)は明らかに割高だった。現在のPER16倍前後はまだまだ割安と考えており、日経平均株価2万円台はスタートと考えている。調整しながら次のメドは1996年6月の2万2750円近辺とみている。大型株から個人投資家の好む低位株や新興銘柄にも資金が回ってきているので、上手くこの相場に乗れそうな銘柄をピックアップした。

 野村ホールディングス<8604>に注目。日経平均株価は2万円台でITバブルの高値を突破。株式市場が活況で証券株が上昇してもおかしくない。当然、大手の野村は外せない。個人投資家からの投資信託の人気も高く「日本企業価値向上ファンド」は運用上限2000億円設定のところ、1800億円まで達して7月3日15時でいったん買い付け停止するほどの人気。トヨタ自動車のAA型種類株も申し込んでも配分でとれるかどうか? 預かり資産は業界第二位の大和証券にダブルスコアの差。手数料収入の拡大でさらなる業績向上が期待できそうだ。チャート上でみると13年5月980円を目指す動きといえる。

 コラボス<3908>も面白い。今年3月に上場。コールセンター向けクラウドシステムサービスの大手の企業だ。2002年にサービスを開始して以来、クラウド型コールセンターでは一歩リードしている。また、電話システムとCRMのワンストップサービスにより顧客を囲い込んでおり、他のベンダーとの差別化を図り安定成長を見込む。チャート上で見ると6月5日高値8170円の高値を目指す展開。

 ポケットカード<8519>に意外性あり。SMBC系クレジットカード会社だが、女性にとってショッピングリボ払いは結構、必需品である。ポイント交換なども出来るのはお得感がある。景気も良くなりボーナスも増えれば自分にご褒美にカードで買い物をしたくなるもの。お弁当なども美味しいファミリーマートは、イートインで2000店舗。3年後には6000店舗を目指す。そうなればファミマTカードの会員数もさらに拡大する計算となり、今後の収益向上期待も高まる。チャート上では4月安値492円から上向きの展開とみる。

 キャリアデザインセンター<2410>も上値期待がある。「国策に売りなし」で女性の社会での活躍を政府が支援するなか、転職情報をWeb『@type』や適職フェアなどを展開する会社。転職情報や人材紹介などはギリシャ問題の影響は受けにくい。各事業における売上高がいずれも計画を上回るペースで好調に推移しており、通期上方修正もありうる。チャート上、日足チャートで見ると6月16日に年初来高値1439円を付けた後、やや調整場面にあるが、売りをこなした後上放れも想定できそう。

<プロフィール>

元カリスマ証券レディ。AK企画代表。14年Yahoo株価予想最高11連勝、勝率94%達成。現在『日刊ゲンダイ』連載中!日興證券時代はカリスマ証券レディとして全国トップで社長表彰3回。ラジオ短波(現ラジオ日経)、長野FM放送アナウンサー、フジテレビレポーター、『週刊エコノミスト』(毎日新聞社)記者、日経CNBCキャスター、テレビ東京・マーケットレポーター、ストックボイスキャスターなどを経てAK企画代表となる。

編集企画:株経通信(株式会社みんかぶ)     【夏の相場観】特集 より

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