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【経済】(中国)日系自動車の4月中国販売:小型車・SUV販売が明暗分ける、トヨタは7.8%増


日本自動車大手4社の4月・中国新車販売は、トヨタ自<7203>、ホンダ<7267>、マツダ<7261>の3社が伸びる一方で、日産自<7201>は2ケタのマイナス成長を強いられた。小型車とSUV(スポーツ多目的車)の販売動向が各社の明暗を分けた格好。日産は、「ティーダ」「サニー」の小型2車種の販売低迷を持続。主力モデル「ブルーバードシルフィ」についても、中国セダン販売ランキングで順位を落としている。盖世汽車網が12日付で伝えた。
日産の4月中国販売は、前年同月比19.4%減の9万5500台に低迷。1-4月でも、前年同期比2.5%減の39万1700台に落ち込んだ。中国景気の減速を背景に、小型商用車部門でも不振が続いている。

一方で、トヨタの4月中国販売は、7.8%増の9万2600台。2カ月ぶりに前年を上回った。小型セダンの「カローラ」とSUV(多目的スポーツ車)の「RAV4」が販売をけん引している。

さらにホンダの4月中国販売は、11.7%増の6万4044台と2ケタ成長を達成。1~4月では30.1%増の23万4511台に伸びた。小型セダン「フィット」の販売が3.6倍に拡大。小型クロスオーバーSUV「ヴェゼル」と中国市場向けSUV「XR-V」の好調も全体販売を押し合げた。

マツダも好調。4月は2万196台を売り上げて、前年同期比で37.4%も増えた。昨年11月から今年1月まで前年割れが続いていたが、今年2月に回復。3カ月連続で前年実績を上回っている。長安汽車との合弁の長安マツダが96.4%増の1万2317台に拡大。第一汽車との合弁、一汽マツダのマイナス分を吸収している(6.5%減の7879台)。

中国業界団体の中国汽車工業協会のまとめによれば、日系車の4月・中国販売は、前年同期を5.4%上回る27万4800台に拡大した。ただ、中国全体の新車販売台数は不振。今年4月は前年同月比0.5%減の199万4500台に低迷した。前月比では11.0%のマイナス。生産台数は0.6%増の207万9700台(前月比8.9%減)で推移している。

1-4月の累計では、販売が前年同期比2.8%増の814万4800台とプラス成長を確保した。ただ、伸び率は第1四半期を1.13ポイント、前年同期を6.30ポイント下回っている。うち乗用車は7.7%増の697万3900台、商用車は19.1%減の177万900台。生産台数は4.1%増の828万800台となっている。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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