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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「日米独とも日足陰転」


◆日経平均は7日に239円安の1万9291円と反落した。連休中のNY市場下落が響いたのは言うまでもないが、日本、NY、DAXとも日足が陰転しており「セルインメイ(5月に売れ)」を意識せざるを得ない。そして、8日は「英国総選挙結果」と「米雇用統計」、11日はギリシャ債務期限に係わる「ユーロ圏財務相会合」と重要イベントが続く。しばらく楽観は許されず、海外からも目が離せない。

◆日経平均の日足はすでに25日線や下値抵抗線を割り込んでいる。7日は一時273円安の1万9257円まで下げ、一目均衡表の「雲」上限1万9238円に迫った。ここは13週線(1万9220円処)や週足下値抵抗線も重なる重要なポイント。普通ならここらで下げ止まるところだが、どうなるかは欧米次第。雲上限で止まらないと次は26週線(1万8360円)や「雲」下限(1万8185円)を目指すように1万8500円割れも否めなくなる。

◆7日の先物手口を見ると「JPモルガン、UBS、ABN、モルガン、ドイツ」と、これまで買い建てのところの売りが目立つ。自国(欧米)市場の軟化により運用マネーの引き上げ(リスクオフ)が始まったという見方もできる。

◆逆に先物で買っていたのは「野村、日興」などの国内勢で、公的年金が買い向かったことが想定される。だが、売買の7割を占める外資系が売りに動くなら年金マネーなど太刀打ちできない。この「外国人次第」というのは今も昔も相場のポイントだ。アベノミクスだの、日銀緩和だの、景気回復だのと、これまで上昇相場で強気要因にされてきた材料も、相場が崩れ始めると何の役にも立たないということ。

◆だからこそ「相場に従え」「チャートに従え」なのだ。相場は好機にやるもので、日足の好転を確認するまで様子見が無難。

(5月7日 記)
情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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