【市況】【杉村富生の短期相場観測】
「5月の雨が花を咲かせ、秋に実りを…!」
●全般相場は想定通りの高値保ち合い!
5~6月相場は基本的に、こんな商状(展開)ではないか。すなわち、全般相場は想定通りの高値保ち合いとなっている。
しかし、意外に底堅い。下値は限定される。いや、個別物色機運は極めて旺盛である。
メジャー系の銘柄ではファナック <6954> 、ガイシ <5333> 、富士通ゼ <6755> 、村田製 <6981> などが商いを伴って上昇している。ここはこの値動きに素直についていくのが“儲けの道”と思う。
2部市場の銘柄ではラオックス <8202> [東証2]、コメ兵 <2780> [東証2]などインバウンド(外国人観光客)関連が好人気である。
さらに、ロイヤルホ <9713> [東証2]、京都ホ <9723> [東証2]、日本ビューホ <6097> [東証2]などホテルセクターが買い物を集めている。インバウンド関連の物色人気は継続するだろう。
●出来高は株価に先行するもの!
マザーズ、ジャスダック市場の“小物”ではACCESS <4813> [東証M]、ワイヤレスG <9419> [東証M]、ALBERT <3906> [東証M]、ファンクリG <3266> [JQ]、テックファム <3625> [JQG]、エスクロAJ <6093> [JQ]などが連日の大商いとなっている。
売買代金ランキングの上位銘柄を狙うのは株式投資のセオリーである。そう、出来高(売買代金)は株価に先行する!という。
この教えに従えば三菱UFJ <8306> 、ソニー <6758> 、みずほFG <8411> 、NEC <6701> の相場は終わっていない。月並みだが、この押し目は絶好の仕込みのチャンスとなろう。
●Sell in may と言われるが……
さて、NY市場にはこの季節、Sell in may(株は5月に売れッ!)との教えがある。
mayはギリシャ神話の女神マーイウスが語源となっている。マーイウスは豊穣の神であり、欧米では麦の刈り入れのシーズンを迎える。日本は田植えの季節だが……。
欧米流では5月は“収穫”→利食うときということか。
もっとも、マーイウスはジュピターと結婚、その子供がマーキュリー(錬金の神)である。マーキュリーはフランス語ではエルメス(女性の好きな高級バッグのバーキンが有名)と発音する。
すなわち、NY市場には5月の雨が草木を育て、花を咲かせ、秋に実りをもたらす!との格言がある。
そう、この保ち合い場面の安いところをうまく拾えば、秋には「鉄が金」(錬金→大幅利食いの可能性が濃厚)になろう。
それに、再三指摘しているように、中・長期的には何らの不安もない。日本の株式市場には(1)政策対応の効果、(2)投資価値の向上、(3)出遅れ感の存在、(4)需給の好転、(5)世界的な金融緩和の流れ──など、猛烈な“追い風”が吹いている。
日経平均株価は秋口にかけて、2万2666円(1996年6月26日のバブル崩壊後の戻り高値)を奪回するだろう。
●ギリシャ問題は結局妥結する?
一方、外部環境はどうか。為替には目先、円高圧力がかかっている。原油は徐々に底打ち、反騰態勢を固めてくるだろう。
とはいえ、相場に大きな影響を与えるとは考えにくい。現局面において、1ドル=118~119円の水準は日米ともに居心地がいいと判断する。
問題はギリシャだろう。6月末にかけて、トロイカ(EU、ECB、IMF)とギリシャの交渉はいくつものヤマ場を迎える。チプラス政権は、現状では財政再建案の策定に応じる気配はない。しかし、国民の多くはユーロ残留を望んでいる。
今後、チプラス政権の崩壊、総選挙、ユーロ残留か否かの国民投票の可能性は残っているものの、結局は双方が歩み寄るしかないのではないか。
2015年4月28日 記
(「チャートブック日足集」No.1569より転載)
株探ニュース
●全般相場は想定通りの高値保ち合い!
5~6月相場は基本的に、こんな商状(展開)ではないか。すなわち、全般相場は想定通りの高値保ち合いとなっている。
しかし、意外に底堅い。下値は限定される。いや、個別物色機運は極めて旺盛である。
メジャー系の銘柄ではファナック <6954> 、ガイシ <5333> 、富士通ゼ <6755> 、村田製 <6981> などが商いを伴って上昇している。ここはこの値動きに素直についていくのが“儲けの道”と思う。
2部市場の銘柄ではラオックス <8202> [東証2]、コメ兵 <2780> [東証2]などインバウンド(外国人観光客)関連が好人気である。
さらに、ロイヤルホ <9713> [東証2]、京都ホ <9723> [東証2]、日本ビューホ <6097> [東証2]などホテルセクターが買い物を集めている。インバウンド関連の物色人気は継続するだろう。
●出来高は株価に先行するもの!
マザーズ、ジャスダック市場の“小物”ではACCESS <4813> [東証M]、ワイヤレスG <9419> [東証M]、ALBERT <3906> [東証M]、ファンクリG <3266> [JQ]、テックファム <3625> [JQG]、エスクロAJ <6093> [JQ]などが連日の大商いとなっている。
売買代金ランキングの上位銘柄を狙うのは株式投資のセオリーである。そう、出来高(売買代金)は株価に先行する!という。
この教えに従えば三菱UFJ <8306> 、ソニー <6758> 、みずほFG <8411> 、NEC <6701> の相場は終わっていない。月並みだが、この押し目は絶好の仕込みのチャンスとなろう。
●Sell in may と言われるが……
さて、NY市場にはこの季節、Sell in may(株は5月に売れッ!)との教えがある。
mayはギリシャ神話の女神マーイウスが語源となっている。マーイウスは豊穣の神であり、欧米では麦の刈り入れのシーズンを迎える。日本は田植えの季節だが……。
欧米流では5月は“収穫”→利食うときということか。
もっとも、マーイウスはジュピターと結婚、その子供がマーキュリー(錬金の神)である。マーキュリーはフランス語ではエルメス(女性の好きな高級バッグのバーキンが有名)と発音する。
すなわち、NY市場には5月の雨が草木を育て、花を咲かせ、秋に実りをもたらす!との格言がある。
そう、この保ち合い場面の安いところをうまく拾えば、秋には「鉄が金」(錬金→大幅利食いの可能性が濃厚)になろう。
それに、再三指摘しているように、中・長期的には何らの不安もない。日本の株式市場には(1)政策対応の効果、(2)投資価値の向上、(3)出遅れ感の存在、(4)需給の好転、(5)世界的な金融緩和の流れ──など、猛烈な“追い風”が吹いている。
日経平均株価は秋口にかけて、2万2666円(1996年6月26日のバブル崩壊後の戻り高値)を奪回するだろう。
●ギリシャ問題は結局妥結する?
一方、外部環境はどうか。為替には目先、円高圧力がかかっている。原油は徐々に底打ち、反騰態勢を固めてくるだろう。
とはいえ、相場に大きな影響を与えるとは考えにくい。現局面において、1ドル=118~119円の水準は日米ともに居心地がいいと判断する。
問題はギリシャだろう。6月末にかけて、トロイカ(EU、ECB、IMF)とギリシャの交渉はいくつものヤマ場を迎える。チプラス政権は、現状では財政再建案の策定に応じる気配はない。しかし、国民の多くはユーロ残留を望んでいる。
今後、チプラス政権の崩壊、総選挙、ユーロ残留か否かの国民投票の可能性は残っているものの、結局は双方が歩み寄るしかないのではないか。
2015年4月28日 記
(「チャートブック日足集」No.1569より転載)
株探ニュース