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【経済】シャープの「茶道を再現するお茶メーカー」はヒットなるか


シャープ<6753>は27日、茶葉の栄養成分をまるごと摂取できるお茶メーカー「ヘルシオお茶プレッソ」を4月25日に発売すると発表した。本体サイズは220(幅)×207(奥行き)×277(高さ)ミリ。重量は約2.6キログラム。価格はオープンプライス。実売予想価格は2万5000円前後(税別)で、月産4000台を計画している。
茶道で使われる道具を手本に「挽く・沸かす・点てる」を1台に凝縮した。茶葉をセラミック製の臼で1分間に約100回転という低速回転でゆっくりときめ細かな粉末状にすりつぶすことで摩擦熱を押さえ、カテキンやクロロフィル、食物繊維などの栄養成分をほとんど壊すことなく挽くことができる。また、本体背面のタンクにセットした水を一度沸騰させ、カルキ成分を取り除いた後、粉末茶に適した温度(約80~90度)にし、お茶本来のおいしさを引き出す。その粉末茶とお湯を回転はねで茶筅を使って点てるように丁寧にかき混ぜることで、香りとのどごしの良い泡立つお茶やラテが楽しめるという。
急須でいれたお茶の場合、食物繊維などの水に溶けない脂溶性の栄養成分など約7割が茶殻として捨てられるが、お茶プレッソでいれたお茶はカテキンが急須でいれたお茶の約1.9倍含まれており、クロロフィルや食物繊維もまるごと摂ることができる。また、少ない茶葉でいれられるので、急須でいれる時に比べ3分の1の茶葉ですむ。粉末茶を料理やお菓子作りに利用することも可能で、日本茶だけでなく紅茶や中国茶の茶葉も使える。
「ヘルシオ(HEALSIO)」といえば、水蒸気をさらに加熱して100°C以上の気体(過熱水蒸気)に変えて調理に利用することで、食品の余分な脂や塩分を落とし、細胞破壊を抑えて素材のおいしさを引き出し、低酸素調理で酸化を抑えて栄養素をキープし健康的な料理が作れるというウォーターオーブンが爆発的ヒットとなっている。同社では、ウォーターオーブンを発売した2004年以来、おいしい健康調理のできる家電の名称に「ヘルシオ」と銘打ち、炊飯器やジュースプレッソなどの商品も発売している。
お茶の効能に関心が高まっていることを追い風に、新たなお茶のおいしく健康的な摂取の仕方を提案する家電としてどこまで販売を伸ばせるか注目したい。

《YU》

 提供:フィスコ

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