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【経済】NYの視点:フィッシャー米FRB副議長やボストン連銀総裁は12月の利上げ示唆


ボストン連銀のローゼングレン総裁はロイターとのインタビューで、イエレンFRB議長が主張する「経済を過熱気味にさせ、失業率を引き下げることに概ね賛成だが、十分な時間がすでに与えられた」とし、「手遅れになる前に利上げが必要だ」と主張した。ローゼングレン総裁は通常ハト派として知られているが、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)ではタカ派として知られるメスター・クリーブランド連銀総裁やジョージ米カンザスシティー地区連銀総裁とともに、利上げを主張し反対票を投じたことは市場でサプライズと捉えられている。

ローゼングレン総裁は、低い水準での金利を保ち、急激な利上げを回避するためにも速やかに追加利上げに踏み切るべきだとの見解のようだ。米ウォール・ストリート・ジャーナル紙やブルームバーグとのインタビューでは、米国の経済で労働市場が過熱に向かいつつあり、いずれ急激な利上げを強いられる可能性を警告。ただ、米ウォールストリートジャーナル紙とのインタビューでは米国の大統領選挙を目前に控えた11月1-2日に開催が予定されている次回連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げは回避し、年末まで行動を見送ることが「おそらく望ましい」と考えていることを明らかにした。

また、米国の金利先物市場での利上げ確率で、11月が17%、12月65.9%は「おそらく理にかなった水準だ」とした。このため、ローゼングレン総裁は11月の会合では利上げに投じない可能性もある。政策決定において、選挙や政治が大きな役割を担うとは思わないが、大統領選挙の結果がサプライズとなり経済の見通しに影響を与える可能性もあると慎重な姿勢を見せた。選挙の結果次第で、見通しが変わる可能性があるとした。

また、連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長は低金利が金融安定を脅かし、長く、深刻な景気後退につながる可能性を警告している。年内の利上げを織り込む動きに、ドルは今後も底堅い展開が予想される。

《NO》

 提供:フィスコ

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