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【市況】今週の【早わかり株式市況】3週ぶり反発、円安でレンジ相場の上限突破を窺う

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

今週の株式市場は、米国の早期利上げ観測で円安が進み、日経平均株価は3週ぶりに反発。ここ1ヵ月半のレンジ相場上限まで上昇した。

 週初の8月29日は、前週末の講演におけるイエレンFRB議長の発言を受けて早期利上げに対する警戒感が高まり、為替相場で急激に円安が進んだことで、輸出関連株を中心に買い戻され、日経平均は大幅に反発した。

 翌30日は円安一服や週末の米雇用統計待ちで模様眺めムードが広がり、日経平均は振幅わずか74円のもみ合いとなる中、小幅に反落。31日は再び円安が進んだことでリスクを取る動きが強まり、銀行や輸出関連など主力株が買われ、反発した。9月1日は上値が重いながらも小幅に続伸した。

 週末の2日は米雇用統計の発表を控え様子見姿勢が強く、日経平均は終始狭いレンジで推移する方向感に乏しい展開となり、わずかに前日終値を下回って引けた。

 日経平均株価は、前週比564円(3.45%)高の1万6925円と3週ぶりに反発して取引を終えた。商いは閑散だったものの、ここ1カ月半のレンジ相場の上限1万6900円台半ばまで上昇した。週間の振れ幅は329円と、前週の343円から縮小した。


 注目の米雇用統計は市場予想を下回ったものの、為替はドル高・円安方向に振れており、来週は1カ月半続いたレンジ相場を突破する可能性がありそうだ。重要イベントとしては、国内では7日に発表される7月景気動向指数や9日のメジャーSQが注目される。海外では8日に発表される欧州中央銀行(ECB)の政策金利に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(8月29日~9月2日)

【↑】 8月29日(月)―― 大幅反発・一時400円高、円安で輸出株中心に買い戻し
 日経平均 16737.49( +376.78)  売買高16億1667万株 売買代金 1兆8027億円

【↓】 8月30日(火)―― 小反落、円安一服や米雇用統計控え模様眺めでもみ合い
 日経平均 16725.36( -12.13)  売買高15億4953万株 売買代金 1兆6783億円

【↑】 8月31日(水)―― 反発・162円高、銀行・輸出関連など主力株の上昇が牽引
 日経平均 16887.40( +162.04)  売買高20億8928万株 売買代金 2兆2045億円

【↑】 9月 1日(木)―― 小幅続伸、円安が下支えも原油安が重し
 日経平均 16926.84( +39.44)  売買高18億4374万株 売買代金 1兆9541億円

【↓】 9月 2日(金)―― 小反落、米雇用統計の発表控え様子見ムード
 日経平均 16925.68( -1.16)  売買高16億4463万株 売買代金 1兆8673億円

◆セクター・トレンド(8月31日~9月2日)

(1)全33業種が上昇、4月2週以来およそ5ヵ月ぶり
(2)三菱UFJ <8306> など銀行、第一生命 <8750> など保険といった金融株が相場高を牽引
(3)トヨタ <7203> など自動車、村田製 <6981> など電機といった輸出株も大幅反発
(4)新日鉄住金 <5401> など鉄鋼、住友電 <5802> など非鉄、ダイキン <6367> など機械といった景気敏感株も買われた
(5)武田 <4502> 医薬、JR東日本 <9020> 陸運といったディフェンシブ株も堅調
(6)ユニファミマ <8028> など小売り、JT <2914> など食品といった内需株の一角は上値重い

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