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【市況】【↑】日経平均 大引け| 反発・162円高、銀行・輸出関連など主力株の上昇が牽引 (8月31日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  16857.83
高値  16917.86(14:38)
安値  16836.96(10:24)
大引け 16887.40(前日比 +162.04 、 +0.97% )

売買高  20億8928万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆2045億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は主力株が買われ反発
 2.米早期利上げ観測が円安誘導し追い風に
 3.輸出株に加え、メガバンクが買われ投資家心理が改善
 4.売買代金は2兆円超で8月9日以来の水準に膨らむ
 5.有機EL関連株にも物色の矛先が向く

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは48ドル安と反落。FRBのフィッシャー副議長発言による利上げ警戒感やアップルへの追徴課税が嫌気された。

 東京市場では、為替の円安進行を追い風に主力株中心に終始強調展開となった。後場は買いに厚みが加わり日経平均株価は水準を切り上げた。

 31日の東京市場は、リスク選好の流れが形成された。米国では好調な景気を背景に利上げ観測が強まり、前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック指数ともに小幅反落となった。しかし、為替市場ではドル買いの動きを誘い、1ドル=103円台前半まで円安が進行し、これが主力輸出株を中心に追い風となった。週末に米8月の雇用統計発表を控え、買い一巡後は上値も重くなったが、銀行株などが強い動きをみせたことで市場のセンチメントが改善、後場に入ると買いに厚みが加わり、日経平均は一時1万6900円台まで買われる場面があった。市場エネルギーも増勢にあり、売買代金は活況の目安とされる2兆円を上回り、今月9日以来の水準に膨らんだ。

 個別では、売買代金断トツのトヨタ自動車<7203>が後半伸び悩むも続伸。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>はじめメガバンクも買われた。東京電力ホールディングス<9501>が大幅高、ミツミ電機<6767>やミネベア<6479>なども物色人気となった。アルバック<6728>、保土谷化学工業<4112>など有機EL関連株にも買いが流入した。このほか東宝<9602>の上げ足も目を引いた。
 半面、KDDI<9433>、NTT<9432>などが冴えず、明治ホールディングス<2269>も軟調。イオンフィナンシャルサービス<8570>、クスリのアオキ<3398>が大きく値を下げ、東映<9605>も大幅安。オハラ<5218>が大幅安となったほか、ピーシーデポコーポレーション<7618>も反落。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はファナック <6954> 、ソフトバンク <9984> 、ダイキン <6367> 、京セラ <6971> 、TDK <6762> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約60円。

 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はKDDI <9433> 、テルモ <4543> 、ファストリ <9983> 、アステラス <4503> 、塩野義 <4507> 。押し下げ効果は約33円。

 東証33業種のうち上昇は29業種。上昇率の上位5業種は(1)銀行業、(2)電気・ガス業、(3)証券商品先物、(4)空運業、(5)石油石炭製品。一方、下落率は4業種のみで下落率上位から(1)医薬品、(2)小売業、(3)金属製品、(4)情報・通信業。

■個別材料株

△アイケイケイ <2198>
 11-7月期(3Q累計)経常が44%増益で着地。
△メディアス <3154> [JQ]
 東証2部に市場変更。
△アクロディア <3823> [東証M]
 スパークルへの出資を通じフィンテック市場に参入。
△PCIHD <3918> [東証M]
 東証1部への市場変更が確定。
△ゼオン <4205>
 三菱UFJ証が目標株価を900円→1000円に引き上げ。
△地盤HD <6072> [東証M]
 「地盤カルテ」診断数が15万件突破。
△ザイン <6769> [JQ]
 画像処理用LSIが独車ドライブレコーダーに搭載。
△三菱重 <7011>
 造船3社と提携に向けた協議開始。
△マツダ <7261>
 タイのパワートレイン工場のエンジン生産能力を増強。
△東電HD <9501>
 泉田新潟県知事が4選出馬断念で原発再稼働に向け思惑買い。


▲イオンFS <8570>
 公募増資とCB発行を実施。
▲東映 <9605>
 三菱UFJ証が「強気→中立」に格下げ。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)フュージョン <4845> 、(2)東電HD <9501> 、(3)ミネベア <6479> 、(4)ミツミ <6767> 、(5)竹内製作所 <6432> 、(6)保土谷 <4112> 、(7)本多通信 <6826> 、(8)ワイエイシイ <6298> 、(9)東京機 <6335> 、(10)名村造 <7014> 。

 値下がり率上位10傑は(1)イオンFS <8570> 、(2)ネクステージ <3186> 、(3)クスリアオキ <3398> 、(4)オハラ <5218> 、(5)トクヤマ <4043> 、(6)東映 <9605> 、(7)トランザク <7818> 、(8)富士通ゼ <6755> 、(9)ファインデ <3649> 、(10)ホクリヨウ <1384> 。


【大引け】

 日経平均は前日比162.04円(0.97%)高の1万6887.40円。TOPIXは前日比16.73(1.27%)高の1329.54。出来高は概算で20億8928万株。値上がり銘柄数は1459、値下がり銘柄数は404となった。日経ジャスダック平均は2467.01円(5.16円高)。

[2016年8月31日]

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