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【市況】日経平均は小幅続伸、出遅れているセクターや銘柄等への見直しが強まる/ランチタイムコメント

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

 日経平均は小幅に続伸。5.83円高の16743.32円(出来高概算5億8000万株)で前場の取引を終えている。円安一服のなか、前日の大幅上昇に対する利益確定の流れが先行し、寄付き直後には一時16677.85円まで下げ幅を広げる場面もみられた。しかし、下落局面では日銀のETF買入れへの思惑も高まりやすく、下値の堅さが意識されている。

 その後、じりじりと下げ幅を縮めるなか、円相場が再び1ドル102円台と円安に振れたことからプラス圏を回復している。規模別指数では大型株指数のみが上昇しているほか、東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が過半数を占めている。セクターでは非鉄金属、銀行、石油石炭、輸送用機器、金属、鉄鋼、鉱業、海運が堅調。半面、情報通信、陸運、その他製品、小売が冴えない。

 日経平均はプラス圏を回復している。大型株主導ではあるが、これまでのファナック<6954>、ソフトバンクグ<9984>、KDDI<9433>、ファーストリテ<9983>などがけん引している訳ではなく、信越化<4063>、トヨタ自<7203>、エーザイ<4523>、アルプス電<6770>、ホンダ<7267>など、ハイテク、自動車、薬品株が日経平均をけん引しており、買戻しの流れが強まっているようである。

 日銀のETF買入れは期待できないが、物色の流れが変わるなか、相対的に出遅れているセクターや銘柄等への見直しが強まる可能性がありそうだ。日経平均はこう着となろうが、出遅れ修正が強まることによって投資家のセンチメントも明るくなろう。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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