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【市況】東京株式(大引け)=376円高、円安背景に主力株買われ大幅反発

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 29日の東京株式市場は大きく買いが先行して始まり、その後も日経平均株価は高値圏で売り物を吸収し、一時400円強上昇する場面もあった。

 大引けの日経平均株価は前週末比376円78銭高の1万6737円49銭と3日ぶり急反発。東証1部の売買高概算は16億1667万株、売買代金概算は1兆8027億6000万円。値上がり銘柄数は1540、値下がり銘柄数は363、変わらずは62銘柄だった。

 きょうの東京市場はリスク選好ムードのなか、主力株をはじめ幅広く買いが流入した。注目を集めたイエレンFRB議長のジャクソンホール経済シンポジウムでの発言は、具体的な時期にこそ言及しなかったものの9月利上げの可能性も否定できず、ドル買いの動きが強まった。1ドル=102円台前半まで円安が進み、東京市場では輸出株中心に追い風材料となった。また、日銀の黒田総裁がジャクソンホールの討論会でマイナス金利を深掘りする可能性を示唆する発言をみせたにもかかわらず、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが終始強い動きをみせたことも、投資家心理改善につながったようだ。もっとも東証1部全体の8割近い銘柄が上昇したとはいえ、売買代金は盛り上がらず、活況の目安とされる2兆円を下回った。

 個別では、円安を好感してトヨタ自動車<7203>が売買代金トップで大幅高となったほか、任天堂<7974>も買われた。村田製作所<6981>、TDK<6762>など電子部品株やワイエイシイ<6298>やローツェ<6323>など半導体装置の上げも目立つ。フィンテック事業参入を発表したインフォマート<2492>はストップ高。ヤマハ発動機<7272>、三菱ガス化学<4182>なども物色人気となった。

 半面、ファミリーマート<8028>が安く、明治ホールディングス<2269>も軟調。外資系証券の目標株価引き下げでアダストリア<2685>が大幅安、アコーディア・ゴルフ<2131>も大きく下落した。ピーシーデポコーポレーション<7618>も再び下値模索の展開に。タカラトミー<7867>、日本水産<1332>も安い。

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

最終更新日:2016年08月29日 15時51分

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