【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―
商船三井 <日足> 「株探」多機能チャートより■商船三井 <9104> 272円 (+10円、+3.8%)
商船三井 <9104> が3日続伸。SMBC日興証券では、コンテナ市況や為替影響などには厳しさが残っているとみて、リスクの再認識が必要な局面と指摘。ドライバルク市況の改善が更に進めば株価上昇のカタリストになるとみているものの、コンテナ市況については、海運各社にとって年間契約の更改が厳しい条件になると解説。レーティングを「1」から「2」に引き下げ、目標株価は240円を継続している。
■日本特殊陶業 <5334> 2,317円 (+77円、+3.4%)
日本特殊陶業 <5334> が3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、円高影響の大きさに加え、固定費負担の重さなどにより株価の上値は重いと指摘。17年3月期営業利益は1ドル=110円でも2ケタ減益が避けられないと予想し、赤字事業の半導体関連においてセラミックPKGの構造改革の具体策が本決算まで持ち越されるとなった点は懸念事項と解説。レーティング「ニュートラル」を継続、目標株価を3100円から2300円に引き下げている。
■アステラス製薬 <4503> 1,565円 (+47円、+3.1%)
アステラス製薬 <4503> が堅調。同社は21日、午前10時30分にPCSK9阻害薬「レパーサ皮下注140ミリグラム シリンジ」〔一般名はエボロクマブ(遺伝子組換え)〕の発売を開始したことを発表した。レパーサは、心血管イベントの発現リスクが高く、HMG-CoA 還元酵素阻害剤(スタチン)で効果不十分な、家族性高コレステロール血症(FH)または高コレステロール血症を効能・効果とした皮下注射剤。アステラス・アムジェン・バイオファーマと共同でプロモーションを行っていく。
■あすか製薬 <4514> 1,488円 (+42円、+2.9%)
あすか製薬 <4514> が反発。午前9時ごろ、黄体ホルモン製剤「ルテウム腟用坐剤400mg」を発売したと発表しており、業績への寄与を期待した買いが入った。同剤は、プロゲステロン400ミリグラムを含有する経腟黄体ホルモン製剤で、不妊治療のための生殖補助医療実施時に行う黄体補充を目的とした薬剤。3月28日に製造販売承認を取得したが、全国で不妊治療への助成が拡充される傾向にあることから、注目されていた。
■オンコセラピ <4564> 363円 (+10円、+2.8%)
オンコセラピー・サイエンス <4564> が反発。21日寄り前に、米国で実施中のMELK(Maternal Embryonic Leucine zipper Kinase)阻害剤「OTS167」の固形がんに対する第1相臨床試験の患者登録が終了したと発表しており、開発の順調な進捗を好感した買いが入った。同試験は、米国シカゴ大学において、固形がんを対象として、初めて患者に「OTS167」が投与された試験(ファースト・イン・ヒューマン)。静脈内投与における安全性と薬物動態の確認を行うことを目的としたもので、患者登録は、13年8月より開始され、これまでに32人の患者が参加し、中用量までの患者の登録を完了した。また、同試験で得られたデータは「OTS167」の後続する臨床試験計画と製剤開発に大きな意義をもたらしており、オーストラリアでは、経口投与による健常成人を対象とした第1相臨床試験でヒトでの良好な消化管吸収性(バイオアベイラビリティ)を確認。急性骨髄性白血病に対する第1/2相臨床試験も開始されており、このことから当初の試験目的(安全性と薬物動態の確認)は達成されたと判断し、患者登録を終了したという。
■ペプチドリーム <4587> 7,020円 (+190円、+2.8%)
ペプチドリーム <4587> が反発。岩井コスモ証券では、新薬開発の新潮流として期待される特殊ペプチドの基盤技術で傑出したノウハウを保有していると指摘。2020年には第一号の医薬品の承認が期待されるとして、株価は2020年以降の飛躍を織り込む展開が継続すると解説。レーティング「A」、目標株価1万円でカバレッジを開始している。
■そーせいグループ <4565> 24,130円 (+620円、+2.6%)
そーせいグループ <4565> が反発。みずほ証券では、アラガン社との契約に伴い2023年以降のフリーキャッシュフローと同社の継続価値が従来より約50%増加すると指摘。バイオベンチャーを買収後、開発品の価値を高めて導出する同社の成長戦略が順調に機能していると評価し、今後もM&Aなどによる非連続的成長と、ヘプタレス社のシーズのマネタイズが期待できると解説。17年3月期営業利益予想を119億8000万円から199億5900万円に引き上げ。レーティング「買い」を継続し、目標株価を1万8460円から3万300円に引き上げている。
■アイシン精機 <7259> 4,295円 (+110円、+2.6%)
アイシン精機 <7259> が続伸。TIWでは、17年3月期は円高という逆風下でも、地震の影響を考えなければ、中国及び国内でのAT出荷台数増により営業増益が見込めると指摘。中国におけるMTからATへシフトの加速や環境面からATがグローバル化の流れにあることなどから、同社の成長のオポチュニティは大きいと解説。レーティング「2+」を継続している。
■ネクスト <2120> 1,291円 (+33円、+2.6%)
ネクスト <2120> が3日続伸。同社は不動産情報サイトを運営するが、物件掲載数が拡大基調にあり、業績は好調に推移している。20日取引終了後、3月度の月次売上高を発表、前年同月比25.5%増と大幅な伸びを確保した。主力の国内不動産情報サービス事業が18.5%増、同じく売り上げ貢献度の高い賃貸・不動産売買が24.1%増と大幅伸長して全体を押し上げている。また、国内不動産事業者向け事業は、金額規模はまだ小さいものの前年同月比で約3.9倍の高変化をみせている。これを好感する格好で買いが優勢だ。
■不二越 <6474> 372円 (+9円、+2.5%)
不二越 <6474> が反発。SMBC日興証券はリポートで、同社の16年11月期第1四半期決算で、費用増加が従来想定以上であったことを織り込み、業績予想を下方修正。16年11月期の営業利益を173億円→154億円(前期比18.7%減)へ、17年11月期は183億円→167億円(同8.4%増)としている。また、需要の弱含みや円高傾向に鑑み投資スピードに変化がないか注視したいとしたうえで、抑制されれば今期の費用負担は一定程度減少すると想定している。投資評価は「2」(中立)を継続、目標株価は440円から370円へ引き下げている。
■ラオックス <8202> 120円 (+2円、+1.7%)
ラオックス <8202> や日本空港ビルデング <9706> 、ドンキホーテホールディングス <7532> などインバウンド関連株は堅調。日本政府観光局(JNTO)が20日発表した3月の訪日外国人客数は、前年同月比31.7%増の200万9500人と単月として過去最高を記録したことが好感された。桜シーズンを迎えたこともあり、訪日外国人数は高水準に推移した。熊本地震による影響が気にされているが、ドイツ証券では「全国の訪日外客数やその消費額に与える影響は短期的にも軽微」と分析している。
■コーナン商事 <7516> 1,897円 (+31円、+1.7%)
コーナン商事 <7516> が反発し、連日で年初来高値を更新。岩井コスモ証券はリポートで、同社は中期経営計画の2年目である今17年2月期も一段の収益向上を目指すと紹介。1年目に良好な結果が出るなどまずまずの立ち上がりを見せており、中期経営計画の超過達成が期待されると指摘。同証券は、同社株価は指標面で割安にあり、内需関連の好業績銘柄として注目されると解説。投資判断を新規「B+」、目標株価2100円でカバレッジを開始している。
■コナミホールディングス <9766> 3,565円 (+45円、+1.3%)
コナミホールディングス <9766> が反発。みずほ証券では、新作スマホゲームの「遊戯王デュエルリンクス」の配信開始が延期になった事を受け、ニュースフローの順番としてガイダンスリスクが警戒される16年3月期決算(5月10日予定)発表後の配信開始と想定されるため、短期株価反応は懸念されると指摘。それでも、今回の延期は何らかの不具合が出ているというよりも、ユーザーや株式市場からの期待も大きく、失敗が許されないタイトルの立ち上げに向け万全を期すことを優先したためで、過度に弱気になる必要はないと解説。レーティング「買い」と目標株価3700円を継続している。
■日本航空電子工業 <6807> 1,300円 (+14円、+1.1%)
日本航空電子工業 <6807> が小幅反発。みずほ証券では、北米スマートフォンメーカーからの受注の失速により、16年3月期下期から業績苦戦と推測。円高やマクロ環境低迷・原油安による産機向けの収益悪化も向かい風とみて、マイナス要因をカバーするには力不足、18年3月期まで3期連続の営業減益になると予想。レーティング「アンダーパフォーム」、目標株価870円でカバレッジを開始している。
■日立製作所 <6501> 532.7円 (+5.5円、+1.0%)
日立製作所 <6501> が小幅3日続伸。同社は20日、傘下の日立オートモティブシステムズが、エンジン駆動時に小型電池とモーターでアシストし、燃費を改善するマイルド・ハイブリッド車両(マイルドHEV)向けに、高出力の48ボルトリチウムイオン電池パックを開発したことを発表した。今回新しく開発した電池パックは、低温特性に優れ、従来の自社製電池セルと比較して約1.5倍の出力密度となる、高出力な角形リチウムイオン電池セルを内蔵している。今夏以降より同社の顧客である自動車メーカーへサンプル製品の供給を開始し、2018年度の量産を目指す。
※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
株探ニュース

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