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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):菱洋エレク、グリー、ユニプレス、ディップ

■菱洋エレクトロ <8068>  1,341円  +106 円 (+8.6%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 9日、菱洋エレク <8068> が決算を発表。16年1月期の連結経常利益は前の期比56.1%減の10.9億円に落ち込んだが、続く17年1月期は前期比91.6%増の21億円にV字回復する見通しとなったことが買い材料。今期は通信機器関連の大口案件が終了したことに伴い減収となるものの、前期に発生した在庫廃棄損と在庫評価損がなくなり、大幅増益を見込む。併せて、今期の年間配当は前期比10円増の40円に増配する方針としたことも支援材料。業績回復による普通配当5円増額に加え、会社設立55周年記念配当5円を上積みする。前日終値ベースの配当利回りは3.24%に上昇した。

■グリー <3632>  597円  +46 円 (+8.4%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 グリー<3632>が後場急伸。同社はきょう、台湾のHTCと日本国内でのバーチャルリアリティ(VR)の業務連携で合意したことを明らかにした。両社は業務連携を通じて、国内のアミューズメント・レジャー施設(テーマパーク、アミューズメント施設、カラオケ、ショッピングセンターなど)に、VR体験の提供を共同で推進していく。

■ユニプレス <5949>  2,139円  +139 円 (+7.0%)  本日終値
 三菱UFJモルガン・スタンレー証券が9日付でユニプレス <5949> の投資判断を「アンダーウエイト(弱気)→ニュートラル(中立)」に引き上げたことが買い材料視された。リポートでは、昨年9月末の中国での小型車減税発表を契機に過熱気味であった同社の株価は3Q決算を受け大幅調整しており、割高感が払拭されていると指摘。また、北米の生産性改善や為替感応度の低さを踏まえ、17年3月期は1ドル=110円の前提でもセクター内では数少ない増益となる可能性が高いとしている。なお、目標株価は2400円→2200円に減額した。

■ディップ <2379>  2,447円  +153 円 (+6.7%)  本日終値
 ディップ<2379>が続急伸。旺盛な企業の求人需要を背景にアルバイト募集サイトを運営する同社に追い風が強い。アルバイト時給の上昇傾向も続いており、AKBグループを使ったテレビコマーシャルなどが利用者の急増に結び付いている。きょうは、政府の経済財政諮問会議の民間議員が、会社員の副業を促進するよう政府と経済界に要請する方針と伝わったことから、同社株など人材ビジネスを手掛ける企業に短期資金が向かう格好となったようだ。

■サンバイオ <4592>  1,022円  +62 円 (+6.5%)  本日終値
 サンバイオ<4592>が4日ぶりに反発。同社はきょう午前9時、大日本住友製薬<4506>と共同開発中の慢性期脳梗塞治療剤「SB623」について、北米でフェーズ2b臨床試験における被験者への投与を開始したことを明らかにした。この試験では、米国の約60施設で慢性期脳梗塞患者156例を対象に安全性および有効性を検討。同剤は健常人から採取した骨髄液を加工・培養して作製された他家由来の間葉系幹細胞であり、神経組織に投与すると同剤が脳の神経再生能を引き起こすことにより、損傷した神経細胞の再生を促す効果が期待できる。

■スズキ <7269>  2,998.5円  +161.5 円 (+5.7%)  本日終値
 スズキ<7269>が大幅続伸。クレディ・スイス証券では、3月7日に自己株式の一部消却と合わせ、転換社債2000億円の発行を発表したため、従来懸念視されたファイナンスリスクを消化したことで、市場は再び高い成長性に目を向けると指摘。エクスポージャーの大きいインドの好調な需要を背景に他社を上回る台数成長を期待できるとみて、相対的に為替感応度が低いことから他社を上回る収益成長が期待できると解説。レーティングを「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に引き上げ、目標株価は3950円から3600円に調整している。

■ヤマハ <7951>  3,370円  +170 円 (+5.3%)  本日終値
 ヤマハ<7951>が3日ぶりに反発。東海東京証券が9日付で投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」とし、目標株価を3000円から3800円へ引き上げたことが好材料視されている。主力の楽器事業で、中国向けにアコースティックピアノなどが好調だったほか、米国ではオバマ政権が学校教育における芸術関連の予算増加に取り組んでいることから教育市場向けに管楽器などの販売が好調に推移している。同証券では、16年3月期の会社計画はやや保守的とみており、会社計画営業利益410億円に対して420億円(前期比39.5%増)と予想。17年3月期も470億円と2ケタ増益が続くと見込んでいる。

■能美防災 <6744>  1,595円  +79 円 (+5.2%)  本日終値
 大和証券の防災業界(火災報知器)のリポートでは、国内の火災報知設備市場は需要が旺盛と指摘。短期的には、バブル期に建てられた建築物のリニューアル需要や住宅用火災警報器の交換需要に期待し、中長期的には、都市部での再開発案件や東京オリンピック関連の建設需要、老朽化したトンネルの修繕、リニア中央新幹線の開通など、国内の火災報知設備需要は拡大傾向が続くと解説。個別では、能美防災<6744>をレーティング「1」、ホーチキ<6745>をレーティング「2」で推奨している。

■富士機械製造 <6134>  1,179円  +58 円 (+5.2%)  本日終値
 9日、富機製 <6134> が発行済み株式数(自社株を除く)の9.21%にあたる900万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は3月10日から17年2月28日まで。このうち892万0600株を10日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で(買い付け価格は9日終値の1121円)取得する。同時に100億円の新株予約権付社債(転換社債=CB)を発行すると発表。調達資金をすべて自社株買いに使い、資本効率の向上を狙う。

■パスコ <9232>  419円  +20 円 (+5.0%)  本日終値
 パスコ<9232>が4日ぶりに反発。同社はきょう、森林分野での空間情報活用ノウハウを生かした「森林GIS(地理情報システム)クラウドサービス」の提供を16年度から開始すると発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。同社はサービス提供を通じて、森林管理の効率化と林業の生産性の向上を図り、木材関連産業の活性化などによる地方創生と地球温暖化対策に寄与していくとしている。

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