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2016年01月05日18時30分

【特集】高橋春樹氏【「波乱の幕開け!」 2016年の株式相場はどう動く】(2) <相場観特集>

高橋春樹氏(三木証券 執行役員・商品本部長)

 2016年の株式相場は、世界同時株安の様相を呈する波乱の幕開けとなった。サウジアラビアによるイランとの国交断絶に伴う中東での地政学リスクの高まり。さらに、中国経済指標の悪化を受けて上海など中国株式の急落も重なり、売りが売りを呼ぶ展開となっている。こうしたなか、中長期視点で見て今年の東京株式市場はどう動くのか、三木証券 執行役員・商品本部長の高橋春樹氏に見通しを聞いた。


●「PER13.5~17倍のレンジで推移」

高橋春樹氏(三木証券 執行役員・商品本部長)

 大発会大幅安の背景のひとつに、中国経済指標の悪化による上海総合指数の急落があげられている。世界経済は“元安”が進行することを懸念している。中国は2010年に20年までの10年間で国内総生産(GDP)を2倍にするという長期方針を発表していることからも、少なくとも年率6~6.5%程度の成長を堅持する景気対策を打ち出してくるのではないか。

 安倍政権誕生以降、日経平均株価のPERはほぼ13.5~17倍のレンジでの推移となっている。4月以降の来年度になると、17年3月期の業績見通しを基準に株価を判断することになる。現状の日経平均株価の1株利益を1215円(4日現在)とすると、来年度の1株利益は少なくとも1300円には届きそうだ。これに、PERのレンジを当てはめると、1万7550円~2万2100円圏内での推移が想定される。

 米金利が上昇転換しているなか、これ以上の極端な円高・ドル安進行の可能性は限定的と判断したい。また、原油安メリットは、今後の企業業績に緩やかにプラス効果をもたらす可能性がある。今後も波乱展開が想定されるが、1万8000円を割り込んだ場合はそこが買い好機となりそうだ。

 今後の物色対象としては、先行して下落基調にあった石油株を代表格とする広い意味での資源関連銘柄の自律反発に期待したい。例えば新日鉄住金 <5401> 。さらに、20年の東京五輪以降も高い受注水準が継続する建設関連の一角などに注目したい。例えば熊谷組 <1861> に注目。

(聞き手・冨田康夫)

<プロフィール>(たかはし・はるき)
1977年岡山大学法文学部卒業・第一證券入社。1999年第一證券エクイティ部長兼投資運用部長、2005年三菱UFJ証券エクイティ部長、2011年三木証券投資情報部長。

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