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9256 サクシード

東証G
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PER PBR 利回り 信用倍率
15.0 1.56 1.45
時価総額 34.5億円
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サクシード Research Memo(1):教育と福祉の分野における社会課題を解決し、より良い未来を創造する


■要約

1. 個別指導教室、家庭教師の紹介事業、教育・福祉分野の人材サービスを展開
サクシード<9256>のサービス領域は、教育サービスと人材サービスである。いずれも教育関連と言うことができ、教育サービスでは個別指導教室と家庭教師の紹介事業を展開、人材サービスでは教育機関や福祉業界向けに紹介・派遣事業などを行っている。現在、教育分野では、学校教員の過重労働や教育環境の地域格差などの課題が深刻化している。特に学校教員の過重労働問題は、教員がすでに多くの作業をこなさなければならないなか、グローバル化やIT化にも対処しなければならず、喫緊の課題となっている。福祉分野においても、保育園、学童、介護施設の人材不足が年々深刻さを増している。「教育と福祉の分野における社会課題を解決し、より良い未来を創造する」を企業ミッションに、同社は事業を通じてこうした教育関連の課題解消を支援している。

2. 強みは3事業によるポートフォリオ経営と自社マーケティングチームによる豊富な登録者
地域密着型個別指導教室「個別指導学院サクシード」の特徴は、講師1人に生徒3人というモデルで質の高い授業を低価格で提供することにある。「家庭教師のサクシード」は全国を対象とするオンライン式に特徴があり、教育機会の格差という課題解消につながっている。いずれも自社の人材サービスに登録している豊富な登録者から採用している。その人材サービスでは、学校や自治体など教育機関向けに登録した教員や部活動指導員などを紹介・派遣しており、教員の過重労働問題を解消する手段として需要が広がっている。また、講師不足に悩む他社学習塾にも講師などを紹介している。福祉業界向けでは、全国の保育園などに保育士などを紹介・派遣している。同社の強みは、3事業によるポートフォリオ経営と、自社マーケティングチームが集めた教育関連の豊富な登録者にある。

3. オンライン式家庭教師サービスの会員数が飛躍的に増加するなど2022年3月期は大幅な増収増益
2022年3月期の業績は、売上高2,591百万円(前期比30.1%増)、営業利益424百万円(同61.5%増)、経常利益421百万円(同58.7%増)、当期純利益280百万円(同61.8%増)となった。教育サービスにおいて、個別指導教室とオンライン式家庭教師を強化・拡充した結果、個別指導教室の入塾者数や退会率が改善し、オンライン式家庭教師の会員数が飛躍的に増加した。人材サービスでは、学校教員の負担軽減を目的に紹介・派遣を強化しているが、新たに学校現場のDXを支援するサービスも開始した。加えて、売上拡大によるスケールメリットや新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)で学習塾の新規出店を控えたこともあり、大幅な増収増益となった。安心安全を求める傾向の強い自治体や学校、保護者をターゲットにするため、同社が東証マザーズ(現東証グロース市場)に上場したことも収益拡大に貢献したと考えられる。

4. 中期成長戦略を背景に学校教育関連サービスのオンリーワンポジションを確立へ
同社は2023年3月期の業績見通しについて、売上高3,082百万円(前期比19.0%増)、営業利益432百万円(同1.8%増)、経常利益432百万円(同2.5%増)、当期純利益286百万円(同2.3%増)を予想している。人材サービスでは、コロナ禍から生活が正常化するなかで、学校教員の負担軽減ニーズを取り込む形で大幅な収益拡大を見込んでいる。個別指導教室では停止していた出店を再開・加速する方針である。中期的には、ポートフォリオ経営と自社マーケティングチームという強みを一層磨き込む考えである。それを背景に、1)個別指導教室の出店加速、2)オンライン家庭教師の生徒数増加、3)学校・自治体向け人材サービスの拡大という中期の成長戦略を遂行する計画だが、自社のみで不足する場合はM&Aも検討する考えである。そして、学校教育関連サービスのオンリーワンポジションを確立する意向である。

■Key Points
・個別指導教室、対面式・オンライン式家庭教師の紹介事業、教育・福祉関連人材サービスを展開
・強みは3事業によるポートフォリオ経営と自社マーケティングチームによる豊富な登録者
・業績は順調に拡大、中期的に教育関連サービスのオンリーワンポジションを確立へ

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《ST》

 提供:フィスコ

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