ステップ Research Memo(1):学習指導力に定評、2016年9月期も過去最高業績の更新を目指す
ステップ<9795>は神奈川県内で小5~高3年生を対象とした学習塾「STEP」を展開している。教師のプロ化による質の高い学習指導力に定評があり、県内の公立進学校への合格者数ではトップの実績を誇る。2015年9月末の校舎数は小中学部が116スクール、高校部が14校、個別指導部が1校の計131校(前期末比+6校)となり、毎年5校前後のペースで拡大していく方針。
2015年9月期の業績は、売上高が前期比5.5%増の9,606百万円、経常利益が同5.0%増の2,331百万円と連続で過去最高業績を更新した。志望校への高い合格実績や、学習指導力などが引き続き評価され、生徒数が新規スクールだけでなく、既存スクールでも伸びていることが業績拡大の要因となっている。期中平均の生徒数は前期比6.7%増となり、小中学部で同5.7%増、高校部で同12.4%増といずれも順調に増加している。
2016年9月期も業績は増収増益基調が続く見通しで、売上高は前期比5.6%増の10,142百万円、経常利益は同5.0%増の2,449百万円を見込む。10月末時点の生徒数は前年同期比7.8%増と高水準で推移していることから、計画を達成する可能性が高いと弊社ではみている。今期の新規開校数は4校を予定しており、小中学部3スクールのほか、今期より新たに開始する学童保育「STEPキッズ」を藤沢市の本社近隣地に開設する。
学童保育事業では、曜日ごとに科学や算数、英会話など知的好奇心を高めるプログラムを用意するなど、同社ならではの運営を行っていく方針。最初の2~3年は運営ノウハウを確立する時期に充てるため業績への影響は軽微だが、その後は順次拡大していく方針で、新たな収益源になるものとして注目されよう。
株主還元策としては、配当性向30%を目安に配当を実施しており、2016年9月期は前期比2.0円増配の28.0円(配当性向29.2%)と連続増配を予定している。また、株主優待制度も導入しており、9月末の株主に対して保有株式数に応じてオリジナルQUOカード(1,000~3,000円分)を贈呈している。最少単元株主の総投資利回りで見ると、3%台後半の水準となる。
■Check Point
・神奈川県内で学習塾「STEP」を運営、生徒数は2.3万人
・2015年9月期は増収増益で過去最高業績を更新
・2016年9月期は2円増の28円配当と連続増配を予定、株主優待制度も実施
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《HN》
提供:フィスコ