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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):バンナムHD、レーザーテク、トヨタ

バンナムHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■バンナムHD <7832>  2,957.5円  +64.5 円 (+2.2%)  本日終値
 バンダイナムコホールディングス<7832>は5日ぶり反発。2月29日の取引終了後、従来未定としていた24年3月期の連結最終利益予想を前期比8.5%増の980億円に修正すると発表。あわせて配当予想の増額修正を明らかにしており、これらが好感された。最終利益は2期ぶりに最高益を更新する見通し。保有する東映アニメーション<4816>株の一部売却に伴い、投資有価証券売却益を特別利益に計上するため。配当予想は20円から60円(株式3分割実施前の前期206円)に修正した。更に、取得上限600万株(自己株式を除く発行済み株数の0.91%)、または200億円とする自社株買いの実施も明らかにした。期間は3月1日から5月31日まで。

■レーザーテック <6920>  40,800円  +850 円 (+2.1%)  本日終値
 レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連の主力銘柄が上値指向にある。ここ、東エレクは上値追い基調を継続している一方、レーザーテクは上値の重い展開で足並みにやや乱れがあるが、きょうは両銘柄を含め半導体セクターに対する物色ニーズが強い。前日の米国株市場では主要株価指数が総じて上昇、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数がついに史上最高値を更新した。また、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も前日は2.7%高と大きく水準を切り上げ、最高値をつけている。これに追随する形で東京市場でも同関連株に幅広く買いが広がった。

■トヨタ自動車 <7203>  3,680円  +59 円 (+1.6%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が続伸し上場来高値を連日で更新。同社の時価総額は一時、日本企業で初めて60兆円を上回った。株価の上昇率は年初来で40%を上回っている。「海外投資家による日本株への見直し買いが大型株を中心に続いており、トヨタ株を押し上げている」(国内証券アナリスト)との声が出ている。また、ドル円相場は前日、日銀の高田創審議委員が講演で2%の物価目標について実現がようやく見通せる状況になってきたとの認識を示したことなどを背景に、1ドル=149円台へ円高に振れたものの、足もとでは1ドル=150円台前半まで戻している。日本株を海外投資家が買い入れる際の為替リスクのヘッジ目的の売りが円安を誘発しているとの指摘も出ており、トヨタ株への買い安心感につながっているようだ。

■MS&AD <8725>  7,507円  +97 円 (+1.3%)  本日終値
 MS&ADインシュアランスグループホールディングス<8725>が3日続伸。2月29日の取引終了後、3月31日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図ることが目的と言う。効力発生日は4月1日。

■エムスリー <2413>  2,169.5円  +23 円 (+1.1%)  本日終値
 エムスリー<2413>が反発。2月29日の取引終了後、未定としていた24年3月期の期末一括配当予想を21円にすると発表した。前期実績に対しては2円の増配になる予定であることから、好材料視された。

■東映 <9605>  20,740円  +200 円 (+1.0%)  本日終値
 東映<9605>が反発。岩井コスモ証券は29日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに目標株価を2万3000円から2万5000円に引き上げた。24年3月期は大型ヒット作品の剥落と「聖闘士星矢」の評価損があるものの業績は良好に推移。連結営業利益は218億円の予想から250億円(前期比31.2%減)に上方修正された。同証券では、279億円への一段の上振れも見込んでいる。また、「百円の恋」が中国でリメイク版が大ヒットしており、来期業績に寄与する見込み。25年3月期は「推しの子」の実写映像化が期待されるほか、「ワンピース」のリメイク版にも注目しており、連結営業利益は290億円への増益を予想している。

■AREホールディングス <5857>  1,902円  -35 円 (-1.8%)  本日終値
 AREホールディングス<5857>が3日続落。2月29日取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、営業利益を190億円から108億円(前期比43.9%減)へ、純利益を132億円から96億円(同12.2%減)へ下方修正したことが嫌気された。貴金属事業において、金の販売量及び販売価格が想定を上回っていることから、売上高は2900億円から3150億円(同7.7%増)へ上方修正したものの、電子・触媒分野において下期に想定していた回復が遅れていることに加えて、連結子会社ジャパンウェイストとレナタス(東京都千代田区)との株式交換契約により、ジャパンウェイストが非継続事業に分類されることとなり、連結業績から除外される見込みとなったことが要因としている。

■サイゼリヤ <7581>  4,880円  -10 円 (-0.2%)  本日終値
 サイゼリヤ<7581>が軟調。2月29日の取引終了後、24年8月期の連結業績予想を見直したと発表した。最終利益の見通しをこれまでの82億円から65億円(前期比26.1%増)に引き下げており、嫌気されたようだ。連結子会社からの配当を受け、繰延税金負債を17億円計上する。同額の法人税等調整額を計上することから、最終利益が計画に対し下振れすることとなる。売上高と営業・経常利益の見通しに変更はない。あわせて同社は、非連結子会社の広州サイゼリヤ食品に対し3000万ドルの増資を実施すると開示。増資資金をもとに中国・広州市で新工場を建設する。

■プライム・ストラテジー <5250>  2,000円  +400 円 (+25.0%) ストップ高   本日終値
 プライム・ストラテジー<5250>が急騰。同社はWebサイトのテキストや画像、レイアウトなどコンテンツや情報を高速かつ安全に動作させる保守・運用サービスを展開する。そうしたなか、2月29日取引終了後に完全ローカル環境でのLLM実行環境導入・保守サービス「Magatama.AI」を発表した。同サービスの展開により、オープンソースの生成AI・LLMによるデジタルトランスフォーメーション(DX)成功事例を生み出し、国内事業者による日本企業のDX化を推進する構えにある。これによる業績への貢献期待を手掛かりに高水準の買いを呼び込む形となった。

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