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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):新日空調、カルビー、INPEX

新日空調 <日足> 「株探」多機能チャートより
■新日本空調 <1952>  2,560円  +48 円 (+1.9%)  本日終値
 新日本空調<1952>が高い。6日の取引終了後、69万株(自己株式を除く発行済み株数の2.95%)を上限に7日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で自社株を取得すると発表。これが好感された。買い付け価格は6日終値の2512円。東証の自己株式立会外買付取引情報によると、新日空調は7日に予定通り買い付けを実施。買い付け数量69万株に対し、約定数量は62万7500株だった。

■カルビー <2229>  2,945円  +50.5 円 (+1.7%)  本日終値
 カルビー<2229>が続伸した。日本経済新聞電子版が6日の取引終了後、「カルビーは国内で生産するスナック菓子などの商品数を2025年度までに約2割削減する」と報じた。商品数を絞り込むことで利益率の改善につなげるとしており、好感されたようだ。報道によると、プライベートブランド(PB)商品を含めて約1300点の商品を国内で製造するカルビーは、利益率が基準に満たない商品の販売休止などを検討。25年度までに300点程度を減らすという。

■INPEX <1605>  2,236円  +36.5 円 (+1.7%)  本日終値
 石油関連株が連日人気に沸いている。INPEX<1605>は5日続伸し2008年10月以来、約15年ぶりの水準に上昇。石油資源開発<1662>は続伸し、ENEOSホールディングス<5020>は9日続伸、コスモエネルギーホールディングス<5021>も5日続伸している。6日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の10月限が前日比0.85ドル高の1バレル=87.54ドルに上昇した。一時88.08ドルと昨年11月中旬以来、10カ月ぶりの高値をつけた。サウジアラビアが5日に日量100万バレルの自主減産を12月末まで3カ月延長すると表明。また、ロシアも原油輸出の削減を年末まで延長することを明らかにしており、原油市場の需給逼迫が続くとの観測が強まっている。また、7日に米エネルギー情報局(EIA)が発表する週間在庫統計で米原油在庫が減少するとの観測も相場の押し上げ要因となった。

■住友林業 <1911>  4,069円  +48 円 (+1.2%)  本日終値
 住友林業<1911>が3日ぶりに反発した。同社は7日、中央日本土地建物(東京都千代田区)とともに、米コロラド州デンバー近郊で純木造の賃貸用集合住宅を開発すると発表。海外事業の更なる成長を期待した買いが入ったようだ。両社の協業は米ワシントン州シアトル近郊での賃貸用集合住宅開発に続き2件目となる。米国の大手ディベロッパーであるTrammell Crow Residentialも開発に参画。今年10月に着工し、2025年6月の賃貸開始を目指す。

■インフロニア <5076>  1,545.5円  +13.5 円 (+0.9%)  本日終値
 インフロニア・ホールディングス<5076>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は6日、同社株のレーティングの「オーバーウエート」を継続するとともに、目標株価を1400円から1650円に引き上げた。同社は傘下に前田建設工業などを擁する準大手ゼネコン。同証券では、インフラ運営事業の中長期的な利益拡大などを評価。土木事業では、デジタルトランスフォーメーション(DX)の活用がコストダウンや設計変更の獲得に寄与し増益要因となっている。同証券では、24年3月期の連結営業利益予想を451億円から476億円(会社計画449億円)に増額し、25年3月期の同利益は510億円を予想している。

■SCSK <9719>  2,606円  +20 円 (+0.8%)  本日終値
 SCSK<9719>がしっかり。SBI証券は6日、SCSKの目標株価を2600円(従来は2200円)に引き上げた。投資判断は「中立」を継続する。システム開発の受注残高は順調に増加しているとしたうえで、自動車分野での旺盛なIT投資需要をはじめ、製造業と流通業を中心に業績の伸長を想定。同証券はSCSKの25年3月期営業利益予想を580億円から600億円に増額修正した。

■森永乳業 <2264>  5,972円  +33 円 (+0.6%)  本日終値
 森永乳業<2264>が3日ぶりに反発した。7日、同社の「ビフィズス菌BB536」について、ブラジル国家衛生監督庁から同国で販売するサプリメントや食品に使用するための承認を取得したと発表。今後の収益貢献を期待した買いが入ったようだ。同社は海外事業の方針の1つに「菌体事業の拡大」を掲げ、海外各国でサプリメントなどの販売を強化している。今回の承認に伴い、ブラジルではヘルスクレームとして「整腸」に関する表示を行うことができ、消費者に商品の機能を分かりやすく伝えることが可能になるとしている。

■NTN <6472>  286.8円  -16.4 円 (-5.4%)  本日終値  東証プライム 下落率5位
 NTN<6472>が急落。株価は10日ぶりに値を下げた。6日の取引終了後、ユーロ円建て転換社債(CB)型新株予約権付社債を発行し約220億円を調達すると発表しており、CBの株式転換による1株当たり利益の希薄化を懸念する売りが出た。同債は満期償還日が25年12月の2年債。転換価格は前日終値を11.97%上回る339.5円で決まった。潜在株式による希薄化率は12.20%となる。調達資金は、自動車・建機向けや成長分野向けの設備投資などに充てる。

■村田製作所 <6981>  8,115円  -425 円 (-5.0%)  本日終値  東証プライム 下落率7位
 村田製作所<6981>、太陽誘電<6976>など電子部品大手が売りに押されている。電子部品セクターは、ここ急速な円安進行を背景に戻り足を強めていたが、きょうは利食い急ぎの動きが顕在化している。前日の米国株市場ではスマートフォン大手アップル<AAPL>が3.6%安と同社株としてはかなり目立った下げとなった。中国では政府機関の職員がiPhone使用を禁止されたとの報道が嫌気されている。中国では既に一部政府機関がiPhoneの使用が禁じられているが、その対象が広がっていることに警戒感が強まっている。また欧州連合による巨大IT企業に対する規制方針が明らかとなったことも売りを助長した。東京市場でも、村田製をはじめアップルの有力サプライヤーである電子部品メーカーに連想売りが広がっている。

■オリンパス <7733>  2,033円  -13 円 (-0.6%)  本日終値
 オリンパス<7733>が3日ぶりに反落した。6日の取引終了後、連結子会社の米Veran Medical Technologies(ミズーリ州)が開発・製造する電磁ナビゲーションシステムと関連製品について、製造・販売を終了すると発表した。これに伴う損失等の金額について現時点では約500億円を見込んでいるという。業績の下振れを警戒した売りを促す要因となったようだ。オリンパスは2020年12月にVeran Medical Technologiesを買収した。呼吸器科分野の事業成長を目指したが、同社の技術及び製品がオリンパスの品質基準に適合しないことが判明。23年2月に当該製品の出荷を停止した。品質基準を満たすには多大なコストの発生などが見込まれることから、製造・販売の終了を決定した。

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