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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~中小型株にも買い疲れ感、短期的な値幅取り狙いが中心

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

24日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・中小型株にも買い疲れ感、短期的な値幅取り狙いが中心
・ドル・円は109円42銭付近、下値では個人の買い
・オリンパス、三菱自、オリックスなど12社の目標株価変更



■中小型株にも買い疲れ感、短期的な値幅取り狙いが中心

日経平均は続落。111.22円安の16543.38円(出来高概算8億1000万株)で前場の取引を終えた。23日の米国市場は小幅に下落。円相場は1ドル109円前半での推移となり、シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円安の16510円だった。これにさや寄せする格好から、売り先行で始まった。その後も下げ幅を広げており、一時16497.71円と16500円を下回る場面もみられた。

しかし、これまで同様に16500円近辺では底堅さも意識されており、16500円処でのこう着感の強い相場展開をみせている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1200を超えており、全体の6割を占めている。セクターでは非鉄金属、海運、鉱業、鉄鋼、保険、機械、電気機器などが下落。一方で、パルプ紙、空運、建設、食料品が小幅に上昇。

日経平均は16500円処でのこう着が続いている。5日、25日線が上値抵抗として意識されているほか、一目均衡表では転換線、基準線に上値を抑えられている。円相場については、麻生財務相は「今109円くらいになっているので、それくらいのところで落ち着いておけばいい」と述べたと、報じられている。現状水準でもあり、方向感は出難いだろう。

また、中小型株なども買い疲れ感がみられており、手掛けづらさが窺える。テーマ株の一角などに短期資金が向かう場面もみられているが、中核的な銘柄が見当たらず、こちらも方向感が掴みづらい。値動きの良い銘柄等による短期的な値幅取り狙いが中心になろう。

(株式部長 村瀬智一)



■ドル・円は109円42銭付近、下値では個人の買い

24日午前の東京外為市場で、ドル・円は109円前半で推移した。日本株安のなか個人の買いが見込まれ、目先の大幅安は想定しにくい。

ドル・円は朝方109円20銭を付けた後はじり高の展開。日経平均株価はマイナス圏だが、リスク回避的な円買いのフローは増えておらず、109円以下では個人のドル買い意欲が観測されている。

上海総合指数は軟調地合いが続いているものの、ランチタイムの日経平均先物は下げ幅をやや縮小する動きのため、ドルの大幅安は避けられそうだ。午後の取引でも底堅い値動きが続くと予想する。

ここまでドル・円は109円20銭から109円46銭、ユーロ・ドルは1.1203ドルから1.1222ドル、ユーロ・円は122円47銭から122円69銭で推移した。

12時15分時点のドル・円は109円42銭、ユーロ・円は122円64銭、ポンド・円は158円55銭、豪ドル・円は79円02銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・値下がり寄与トップはファーストリテ<9983>、2位はソフトバンクG<9984>
・オリンパス<7733>、三菱自<7211>、オリックス<8591>など12社の目標株価変更
・いすゞ<7202>は3.5%高
・麻生財務相「為替相場が2日間で5円も上下するのは一方的で偏っている」


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし


<海外>
・12:05 スティーブンス豪準備銀行総裁講演
・15:00 独・1-3月期GDP改定値(前年比予想:+1.6%、速報値:+1.6%)
・15:00 スイス・4月貿易収支(3月:+21.6億スイスフラン)

《WA》

 提供:フィスコ

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