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【材料】出光興産が異彩の戻り足、有機EL展開で米アップル特需も

出光興産 <日足> 「株探」多機能チャートより
 出光興産<5019>が急伸。4月6日に1800円台割れで底値を確認、7日以降は連日の上値追いでほとんど押し目を形成せずに2300円台まで駆け上がった。足もと原油市況が回復歩調にあることは石油元売り大手の同社にとって追い風だが、業界他社と比較しても戻り足の強さは異彩を放つ。

 19日発表の16年3月期業績の修正では、原油価格下落による在庫評価損などの直撃により、営業損益段階で従来予想の30億円の黒字から195億円の赤字に、最終損益は130億円の赤字予想が、360億円の赤字へ大きく拡大するとしたが、典型的な悪材料出尽くしの格好となった。信用取組は買い残が枯れ切った状態で、国内大手証券の強気のレーティング継続と目標株価の引き上げなどもあり、売り方買い戻しの引き金を引いた。

 有機EL部材では発光体、電子輸送材、正孔輸送材、正孔注入材を一括供給できるのが強みで「発光体は3原色の蛍光型をすべてカバー、燐光型も青色以外を展開している」(業界担当アナリスト)ことから、有機EL採用の方針を示す米アップル向けなどで今後需要をとらえる可能性が指摘される。

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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