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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):山パン、いちごHD、アイサンテク、出光興産

山パン <日足> 「株探」多機能チャートより
■山崎製パン <2212>  2,515円  +156 円 (+6.6%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 山崎製パン<2212>が急伸。野村証券では、短期業績が堅調でヤマザキ本体では値引き抑制も増収継続、アイテム削減で中期成長性も魅力と指摘。ヤマザキ・ナビスコのライセンス問題が通年影響する17年12月期も、本体の収益性改善で増益を確保するとの見方で、熊本工場の生産は回復に向かうと見らることから、地震による業績への影響は軽微と解説。レーティング「バイ」を継続、目標株価は2800円から2750円に調整している。

■いちごHD <2337>  523円  +31 円 (+6.3%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 19日、いちごグループホールディングス <2337> が決算を発表。16年2月期の連結経常利益は前の期比91.4%増の138億円に拡大して着地。続く17年2月期も前期比18.1%増の164億円に伸びる見通しとなったことが買い材料。今期は大規模太陽光発電所を組み入れるインフラファンドの上場を計画。これに伴い、売却益が発生することが大幅増益に寄与する。業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比2円増の5円に大幅増配する方針としたことも支援材料。同時に、19年2月期に経常利益214億円を目標とする中期経営計画を発表した。

■アイサンテクノロジー <4667>  7,800円  +440 円 (+6.0%)  本日終値
 アイサンテクノロジー<4667>、モルフォ<3653>、ドーン<2303>、アートスパークホールディングス<3663>、ベリサーブ<3724>など自動運転車関連で材料を内包する銘柄群に改めて物色資金が向かった。安倍政権では5月の伊勢志摩サミットや7月の参院選を前に、成長戦略の推進に本腰を入れる構えをみせている。政府の産業競争力会議は19日、成長戦略の概要をまとめ、GDP600兆円に向けた「官民戦略プロジェクト10」を策定、そのなか、第4次産業革命として自動運転車やドローンを中核技術に位置付けており、これが投機資金によるテーマ買いの拠りどころとなっている。

■出光興産 <5019>  2,241円  +118 円 (+5.6%)  本日終値
 出光興産<5019>が急伸。同社は昨日引け後、16年3月期業績予想の下方修正を発表。売上高は従来予想の3兆7500億円から3兆5700億円(前の期比22.9%減)に、営業損益を同30億円の黒字から195億円の赤字(前の期は1047億9800万円の赤字)に引き下げている。会社側では、原油価格の下落による在庫評価損の増加により減益になるとしており、ノルウェー領北海の一部油田で中期的な生産計画を見直した結果、16年3月期第4四半期決算固定資産の減損損失において約92億円の特別損失を追加で計上すると発表。これを受け、国内大手証券では、16年後半から油価が上昇、17年の業界再編時に株価上昇が見込めるとして、レーティング「バイ」を継続、目標株価を2350円から2820円に引き上げている。

■アークス <9948>  2,721円  +120 円 (+4.6%)  本日終値
 アークス<9948>が大幅続伸。国内大手証券はリポートで、サンドラッグ<9989>との現状の提携内容は赤字部門であったドラッグストア事業の合弁会社への移管にとどまり、業績改善効果は限定的であろうと指摘。ただ、小商圏向けのフードアンドドラッグ業態の開発、共同でのSCへの出店、互いが得意とする商品の相互供給など、相乗効果が期待される施策への拡大の可能性が示されたことから、今後の提携内容の拡大に注目したい、としている。同証券は業績予想を上方修正し、目標株価を2700円から2950円へ引き上げ、レーティングは「ニュートラル」を継続している。

■村田製作所 <6981>  14,605円  +465 円 (+3.3%)  本日終値
 村田製作所<6981>が続伸。同社はこの日、V2X向けの車載グレードHigh Q積層セラミックコンデンサGCQシリーズを業界で初めて開発したことを発表した。V2Xは自動車と自動車、または自動車と信号機などのインフラが直接通信することで、衝突などの事故の防止および効率的な交通システムの構築を目的としており、将来的には完全自動運転につながる重要な技術になると予測されている。同社は今回、このV2X向けに高い信頼性を備えた車載グレードHigh Qコンデンサを開発したもの。既にサンプル出荷を開始しており、2016年上半期中に量産を開始する予定。

■五洋建設 <1893>  521円  +16 円 (+3.2%)  本日終値
 五洋建設<1893>が急伸。クレディ・スイス証券では、現在株価より算出した18年3月期の予想EV/EBITDA倍率は5.9倍で、バリュエーションに割安感があり、同社の潜在的な利益成長を織り込んでいないと指摘。官公庁工事の売上高比率の高さも今後の評価要因になるとみて、レーティング「アウトパフォーム」、目標株価570円でカバレッジを開始している。

■ヘリオス <4593>  1,888円  +42 円 (+2.3%)  本日終値
 ヘリオス<4593>が3連騰で連日の上場来高値更新。きょうは、バイオ関連株は利益確定売りに押されるものも目立ったが、そのなかで強さを発揮。再生医療関連としての位置付けにあるが、ゲノム編集の側面でも注目度が高まっている。ゲノム編集は生物のゲノム上の特定箇所の塩基配列を改変し、生物を作り替える技術で、農作物の品種改良や、創薬、遺伝子治療など幅広い分野に応用が利く。同社は今月5日に、米バイオテクノロジー会社のユニバーサルセル社が開発しているゲノム編集によって、HLA(自己と非自己を識別する細胞表面抗原)の発現を調整し、免疫拒絶反応をおさえた多能性細胞を作成する技術のiPS細胞への応用について共同研究契約を締結すると発表しており、この発表を境に騰勢が勢いを増した。

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