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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ダイト <日足> 「株探」多機能チャートより

■アカツキ <3932>  4,485円 (+550円、+14.0%)

 アカツキ <3932> が5日続伸。3月17日に公開価格1930円で東証マザーズに新規上場、初値は公開価格を割り込んだが、その後は値ごろ感からの買いも入り急伸。4日に高値4395円をつけたが、6日に2631円まで下落する場面もあった。しかし、その後急速に切り返し、新高値まで買われた。スマートフォン向けゲームの企画・開発・運営などを手掛け、主要ゲーム「サウザンドメモリーズ」などが海外展開を含めた成長が期待されている。

■ダイト <4577>  3,455円 (+400円、+13.1%)

 東証1部の上昇率3位。12日、ダイト <4577> が決算を発表。16年5月期第3四半期累計(15年6月-16年2月)の連結経常利益が前年同期比21.0%増の28.5億円に伸びて着地したことが買い材料。政府による後発医薬品の利用促進策を追い風に、消化性潰瘍剤などの後発医薬品向け原薬の販売が増加したほか、自社開発の後発医薬品や新薬製造受託も伸び、9.6%の増収を達成したことが寄与。通期計画の35億円に対する進捗率は81.7%に達しており、通期上振れを期待する買いが向かった。

■日本毛織 <3201>  791円 (+72円、+10.0%)

 東証1部の上昇率8位。12日、日本毛織 <3201> が株主優待制度を拡充すると発表したことが買い材料視された。現行の優待カタログによる特別価格販売に加え、100株以上を保有する株主を対象に、一律でクオカード500円分を年2回(5月末と11月末)、追加で贈呈する。同時に発表した16年11月期第1四半期(15年12月-16年2月)の連結経常利益が前年同期比40.6%増の15.9億円に拡大して着地したことも支援材料。衣料繊維事業と産業機材事業の採算が急改善した。

■ヘリオス <4593>  1,717円 (+151円、+9.6%)

 ヘリオス <4593> が反発。みずほ証券では、米国アサーシス社から導入したMultiStem(HLCM051)は、フェーズ2試験で急性期脳梗塞に対する有効性を示しており、有望な開発品と指摘。MultiStemが細胞医薬という新規分野のシーズであることからその普及を保守的にみていたものの、生命にかかわる重篤な疾患である点、他の治療法の選択肢がない点から、より多くの使用が期待できると考えを改め、国内の医療費高騰に伴う医療経済の議論も、脳梗塞など長期間の介護が必要となる疾患の初期治療推進には追い風と解説。レーティング「買い」を継続、目標株価を1660円から1960円に引き上げている。

■アークス <9948>  2,712円 (+225円、+9.1%)

 東証1部の上昇率10位。アークス <9948> がマドを開けて急伸。北海道、東北を営業エリアとする食品スーパー大手で業績は好調に推移しており、12日取引終了後に発表した17年2月期の連結業績予想は、売上高が5150億円(前期比2.6%増)、最終利益は90億円(同37.5%増)と増収増益を見込んでいる。また、同日にドラッグストア大手のサンドラッグ <9989> と、北海道などでドラッグストア事業の確立を目的に合弁会社を設立することも発表しており、これが材料視された。

■ライフコーポレーション <8194>  2,721円 (+219円、+8.8%)

 ライフコーポレーション <8194> が急反発。12日の午後2時に決算を発表し、想定内との見方から前日には売られたが、13日は業績再評価の動きから買われた。17年2月期連結業績は、売上高6600億円、営業利益127億円、純利益75億円を見込んでいる。今期から連結決算に移行するため前期との比較はないものの、単独業績では2.9%営業増益となっており、18.6%営業増益だった前期に続いて増益を見込んでいることが好感されたようだ。10店舗の新規出店を計画しているほか、15年4月に設立した子会社ライフフィナンシャルサービスを連結化したことが業績を押し上げる見通しだ。なお、16年2月期単独決算は売上高6299億8600万円(前の期比7.5%増)、営業利益128億3100万円(同18.6%増)、純利益79億2300万円(同49.7%増)だった。

■コーナン商事 <7516>  1,778円 (+129円、+7.8%)

 12日、コーナン商事 <7516> が決算を発表。16年2月期の経常利益(非連結)は前の期比29.9%増の129億円に伸びて着地。続く17年2月期も前期比4.6%増の135億円に伸びる見通しとなったことが買い材料視された。ホームセンター4店舗と建築専門店5店舗の新規出店を計画し、2.2%の増収を見込む。併せて、ニトリホールディングスの似鳥昭雄氏を社外取締役候補に選出したと発表したことも好感されたもよう。同時に、中国のショッピングサイト「天猫国際」へ4月下旬に出店すると発表。豊富な品揃えで中国での需要取り込みを図る。

■IHI <7013>  239円 (+17円、+7.7%)

 クレディ・スイス証券の機械セクター(総合重機)のリポートでは、相対的な為替感応度の高さ、安定成長が期待された航空機関連事業の業績踊り場、潜在的な不採算案件の台頭リスクなどを加味すると、再評価が難しいサブセクターと指摘。株価調整は進んだものの基本的には様子見スタンスを志向したいとして、セクター判断「マーケットウエイト」を継続。銘柄選好順位を、IHI <7013> >川崎重工業 <7012> >三菱重工業 <7011> >住友重機械工業 <6302> の順に設定している。

■オリコ <8585>  227円 (+16円、+7.6%)

 オリエントコーポレーション <8585> が急伸。12日引け後、16年3月期連結業益予想の上方修正を発表し、好感された。営業収益は従来予想の2092億円から2118億円(前の期比2.6%増)へ、営業利益は同245億円から294億円(同41.8%増)へ引き上げられた。カードショッピング、オートローンの事業収益が順調に推移したことが主因。営業費用は一般経費の減少で従来予想を下回る見込み。

■UBIC <2158>  1,051円 (+71円、+7.2%)

 UBIC <2158> が反発。12日の取引終了後、埼玉県警察のサイバー犯罪対策課に対し、高度調査解析技術の研修を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。同社では、近年サイバー犯罪を含めた犯罪行為の複雑化や手口の巧妙化が進み、デジタルデータなどの調査解析が捜査上で重要となっていることを受けて、昨年4月から、警察向けの高度調査解析技術取得のためのプログラム提供を行っている。今回の埼玉県警での研修開始は、神奈川県警察への研修に次ぐものとして、注目されている。

■小野薬品工業 <4528>  5,722円 (+339円、+6.3%)

 小野薬品工業 <4528> が5連騰。クレディ・スイス証券では、会社側が11日にオプジーボの16年3月期国内売り上げ実績を212億円、17年3月期売り上げ予想を1260億円と公表したことを受け、会社側の前提はオプジーボの投与期間を約半年間、投与量も平均100mg/患者程度しか見込んでいないようで、会社予想からさらに増額の余地があると指摘。オプジーボが株価を牽引するという見方を継続し、レーティング「アウトパフォーム」を継続、目標株価を5000円から6200円に引き上げている。

■良品計画 <7453>  24,690円 (+1,440円、+6.2%)

 11日、良品計画 <7453> が決算を発表。16年2月期の連結経常利益は前の期比22.9%増の327億円に伸びて着地。続く17年2月期も前期比16.2%増の380億円に伸び、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料。今期も業績好調な中国をはじめ国内外で積極的な出店を計画し、9.4%の増収を見込む。業績好調に伴い、前期の年間配当を220円→246円(前の期は190円)に増額し、今期も前期比28円増の274円に増配する方針としたことも支援材料。

■大黒天物産 <2791>  4,940円 (+285円、+6.1%)

 大黒天物産 <2791> が4月12日大引け後(15:00)に決算を発表。16年5月期第3四半期累計(15年6月-16年2月)の連結経常利益は前年同期比10.2%増の42.9億円に伸び、通期計画の55.5億円に対する進捗率は77.3%に達し、5年平均の72.9%も上回った。

■ビックカメラ <3048>  1,163円 (+66円、+6.0%)

 ビックカメラ <3048> がマドを開けて買われ4連騰で新高値。同社は12日取引終了後、16年8月期の連結業績予想の修正を発表。売上高を8200億円から8000億円(前期比0.6%増)へ減額する一方、営業利益を212億円から220億円(同17.0%増)へ、最終利益を118億円から130億円(同91.1%増)へ上方修正した。株価はこれを好感するかたちで上値指向を強めた。売上高はデジタルカメラやパソコンなどのデジタル商品が低調で、冷蔵庫、洗濯機、調理家電などの家庭電化商品の堅調では補い切れず従来計画を下回る。ただ、利益面では、粗利率の改善や販管費のコントロールにより予想を上回る見込みとなった。あわせて発表した第2四半期累計の連結決算は売上高3944億8100万円(前年同期比0.3%増)、営業利益117億1400万円(同40.8%増)、最終利益73億1900万円(同50.3%増)だった。

■黒田電気 <7517>  1,726円 (+85円、+5.2%)

 12日に発表した「タイに第2工場新設」が買い材料。タイに第2工場を新設し、自動プレス機の新規導入を含む設備投資を実施する。投資金額は6.4億円。

■三菱重工業 <7011>  422.8円 (+19.7円、+4.9%)

 三菱重工業 <7011> が続伸。クレディ・スイス証券では、積極的な収益構造改革などは高評価は可能と指摘。それでも、円高やクルーズ2番船の追加費用増、米原発訴訟問題などのリスクを懸念する意見は根強いとの見方で、「PBR1倍」を正として、米原発費用を米訴訟側が主張する9000億円とした場合の理論株価は300円になると試算。レーティングを「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に、目標株価800円から400円に引き下げている。

■国際石油開発帝石 <1605>  853.8円 (+32.4円、+3.9%)

 国際石油開発帝石 <1605> や石油資源開発 <1662> 、JXホールディングス <5020> など石油関連株が軒並み高。12日のWTI原油先物価格は終値ベースで前日比1ドル81セント高の42ドル17セントに急上昇。15年12月初旬以来、約4カ月半ぶりに42ドル台を回復した。17日に開催される産油国会議で、産油量据え置きを巡りサウジアラビアとロシアの合意が成立する観測が強まり、原油価格が急上昇した。産油国会合で有効性のある合意には難航するとの見方が有力だっただけに、原油に対する買い姿勢が強まった格好だ。

■グリー <3632>  640円 (+24円、+3.9%)

 グリー <3632> が6連騰で、年初来高値を更新。同社は12日、バーチャルリアリティー(VR)の主にソフトウエアやコンテンツ開発に取り組む北米のスタートアップ企業を支援する新ファンド「GVR Fund」を組成したと発表。VRは株式市場でも注目度の高いテーマのひとつであり、同社への関心が集まっている。新ファンドの出資者は同社のほか、コロプラ <3668> やミクシィ <2121> など。ファンドの規模は1200万ドルとなっている。

■積水ハウス <1928>  1,888円 (+62円、+3.4%)

 クレディ・スイス証券の住宅セクターのリポートでは、直近の各社月次受注高は堅調と指摘。背景にはマイナス金利の導入により、住宅ローン金利が低位で推移していることがあるとみているものの、予想以上に住宅着工が増加するには、何らかの経済的なインセンティブの拡充が必要と解説。成長はないが安定した住宅着工を考慮すると、配当や自社株買いに積極的な企業が評価され、国内住宅以外で利益成長を追求する企業も好まれそうと想定。個別では、配当利回りや総還元利回りが高い積水ハウス <1928> と大東建託 <1878> を買い推奨している。

■日産自動車 <7201>  1,016.5円 (+33.3円、+3.4%)

 SMBC日興証券の自動車セクターのリポートでは、1ドル=110円を上回る円高水準や未解決のエアバック問題などが大幅な変動リスクと指摘。決算に向けた銘柄選別では、持続的成長継続の可能性がある銘柄として、日産自動車 <7201> 、いすゞ自動車 <7202> 、スズキ <7269> に注目して、為替変動リスクに対してブレークスルーが期待できる銘柄として富士重工業 <7270> 、中期的な構造改革とビジネスモデル強化で先行するトヨタ自動車 <7203> にも期待。新型「シビック」好調のホンダ <7267> は為替安定とエアバック問題、構造改革で先行するマツダ <7261> は為替安定と供給制約、欧米好調のヤマハ発動機 <7272> は為替安定、日野自動車 <7205> は新興国販売と構造改革、とそれぞれの懸念解消が焦点と解説。業種格付けは「中立」を継続している。

■トレンドマイクロ <4704>  4,045円 (+125円、+3.2%)

 トレンドマイクロ <4704> が実に6営業日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は同社について、「クラウドの成長と技術優位性を支えるSPN(Smart Protection Network)が価値創造の原点」とのリポートをリリース。同証券のエクイティストーリーは、技術優位に裏打ちされた同社のクラウド製品をトリガーにした企業向けシェアアップによる収益拡大であると紹介。クラウド関連ビジネスの市場期待以上の成長、株主還元向上、自動車セキュリティーなどのテーマに対する期待感醸成、などがカタリストになるとみて、レーティング「オーバーウエート」、目標株価5500円を継続している。

■ヤマハ <7951>  3,315円 (+100円、+3.1%)

 ヤマハ <7951> が堅調。同社はきょう午後1時30分に、19年3月期の連結営業利益目標を550億円(16年3月期予想は410億円)とする新中期経営計画「NEXT STAGE 12」を策定したと発表した。今後3年間の投資計画は、設備投資に400億円、M&Aを含む戦略投資に500億円、戦略マーケティング・戦略研究開発投資に100億円。配当については連結配当性向30%以上を目標としている。

■豊田通商 <8015>  2,482円 (+72円、+3.0%)

 豊田通商 <8015> が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券はリポートで、トヨタ <7203> グループのグローバル化、潜在的な成長力が高いアフリカでのCFAOを初めとする豊田通商グループのネットワークが、豊田通商の中長期的な成長力の高さの源泉であると紹介。ただ、世界景気の鈍化傾向、豊田通商にとっての収益源である新興国経済の減速、円高傾向を考慮すると、短期的には利益成長の踊り場となる可能性が高いと指摘。レーティングを新規に「ニュートラル」、目標株価2400円でカバレッジを開始している。

■スクエニHD <9684>  2,972円 (+80円、+2.8%)

 スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> が5連騰。12日の取引終了後、集計中の16年3月期連結業績について、法人税等合計額が減少する見込みになったと発表しており、業績上振れを期待した買いが入った。英国の一部連結子会社の清算完了に伴い、過去に計上していた株式評価損が法人税法上損金算入されることになったことが要因としている。これに伴い、16年3月期の法人税等合計額が約52億円減少するとしている。

■LIXILグループ <5938>  2,225円 (+56円、+2.6%)

 LIXILグループ <5938> が3日ぶりに反発。SMBC日興証券はリポートで、同社が11日引け後に発表した16年3月期計画の業績修正はニュートラルな印象と評価。営業利益は、従来計画の620億円から570億円へ減額されたが、国内子会社の数理差異影響を除けば、コスト削減や米国事業の伸長で実質的には上振れの内容だったとみると指摘。また、中国ビル事業などの不採算事業の損失処理を進めたことで、17年3月期業績の回復が見込まれると解説している。投資評価は「2」(中立)を継続し、目標株価は2740円から2610円へ引き下げている。

※13日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。


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