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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ナノキャリア、カルナバイオ、象印、グリンペプ

ナノキャリア <日足> 「株探」多機能チャートより
■ナノキャリア <4571>  1,522円  +220 円 (+16.9%) 一時ストップ高   本日終値
 ナノキャリア<4571>が後場急伸。前引け後に、核酸医薬のデリバリーに適用可能なキャリアに関する物質特許出願について、米国特許庁から特許査定を受領したと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。今回特許を査定を受けた核酸デリバリー技術「NanoFect」は、体内では壊れやすい核酸を標的細胞に確実に届けることができるキャリアシステム。同社では、同技術と抗体技術を組み合わせ、細胞標的性能をさらに高めたActive型NanoFectなど、次世代型のキャリアシステムに関する最先端の研究を推進している。なお、同件による17年3月期業績への直接的な影響はないとしている。

■カルナバイオサイエンス <4572>  3,795円  +505 円 (+15.4%)  本日終値
 カルナバイオサイエンス<4572>が大幅高。バイオ関連株人気のなかでも黒字ベンチャーとして実態が伴っているだけに、ここ買いの勢いが先鋭化している。同社は治療効果が高く副作用に乏しいキナーゼ阻害薬に特化した創薬と、創薬支援サービスを手掛けており、米J&Jとのライセンス契約が寄与して15年12月期に黒字転換を果たしている。創薬支援は小野薬品工業<4528>との大規模なスクリーニングサービスの受託試験契約を継続し、北米など海外でも拡販が軌道に乗っていることで今後への期待が大きい。岡山大学とiPS細胞由来がん幹細胞の創薬活用を目的とした共同研究契約を18日付で締結したことも買いの手掛かりとなっている。

■象印マホービン <7965>  1,935円  +167 円 (+9.5%)  本日終値
 1日、象印マホービン <7965> [東証2]が決算を発表。16年11月期第1四半期(15年12月-16年2月)の連結経常利益は前年同期比25.9%増の51.7億円に伸びて着地したことが買い材料。中国・台湾向けに炊飯ジャーやステンレスマグの販売が好調だったことが寄与。海外売上の拡大や国内炊飯ジャーの採算改善も増益に貢献した。業績好調に伴い、通期の同利益を従来予想の89億円→105億円に18.0%上方修正。減益率が18.5%減→3.8%減に縮小する見通しとなった。

■グリーンペプタイド <4594>  948円  +80 円 (+9.2%)  本日終値
 グリーンペプタイド<4594>が急騰で上場来高値更新。3月末に日々公表銘柄に指定されたが投機資金攻勢に緩みはみられない。同社はテーラーメードのがん免疫治療用ペプチドワクチンを開発する。富士フイルムホールディングス<4901>には日本でも急増傾向にある前立腺がんのワクチンをライセンスアウトしており、承認されれば国産初となる前立腺がんワクチンとして注目を集めている。

■ソディック <6143>  842円  +52 円 (+6.6%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 1日、ソディック <6143> が発行済み株式数(自社株を除く)の7.0%にあたる350万株(金額で30億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は4月20日から6月20日まで。同時に80億円の新株予約権付社債(転換社債=CB)を発行すると発表したが売り材料視されなかった。

■ジェイエイシ <2124>  1,385円  +67 円 (+5.1%)  本日終値
 JAC Recruitment<2124>が急伸。国内景気先行きに対する警戒が強まっているものの、人材サービス業界については不況感のかけらも見当たらない収益環境が続いている。訪日観光客急増を背景としたインバウンド対応の求人ニーズや、自動運転車など次世代技術深耕に伴う自動車業界やその周辺企業での人材需要が今後も中期的に見込まれ、関連各社においては派遣単価引き上げの動きも顕在化している。そのなか同社は、対外資系企業で高実績を持ち、日本での事業参入意欲が増す外資系企業のニーズを取り込むことに成功している。幹部クラスの人材需要に対応して高額案件が多く、1人当たりの成約金額でも業界他社の平均を大きく引き離しており、高利益率が評価の重要な要素となっている。

■JPホールディングス <2749>  419円  +20 円 (+5.0%)  本日終値
 JPホールディングス<2749>が反発、3月30日につけた年初来高値420円にツラ合わせ。ここを上抜けば14年7月以来約1年半ぶりの高値水準となる。5月26、27日の日程で予定される伊勢志摩サミットを前に、政府が財政出動に前向きな姿勢にあることが伝わっている。同時に、安倍政権では先に打ち出した「新3本の矢」を強化した経済戦略を固めることで、議長国としての存在感を示すことに躍起だ。家計所得を引き上げるための「一億総活躍社会」の実現を目指すうえで必須となる女性の就労支援では、保育所などの増設に加え、子育てサービスに使うクーポン券の配布や現金給付も検討対象に挙がっており、保育園運営など子育て支援最大手である同社の収益機会が高まるとの思惑が投機資金攻勢の根拠となっている。

■マースエンジニアリング <6419>  2,025円  +85 円 (+4.4%)  本日終値
 1日、マース <6419> が発行済み株式数(自社株を除く)の6.0%にあたる100万株(金額で19億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は4月5日から6月30日まで。同時に前期経常を一転10%減益に下方修正したが売り材料視されなかった。

■すかいらーく <3197>  1,503円  +62 円 (+4.3%)  本日終値
 すかいらーく<3197>が3日ぶりに大幅反発。大和証券はリポートで、同社の強みとしては、顧客消費動向の分析力と食材調達力、セントラルキッチンを有する点があげられると紹介。注目点として、新中期経営計画、消費者ニーズへの柔軟な対応により既存店の成長が続く見通しであること、外食業界最大手として外食市場の拡大が追い風となるであろうこと、があげられようと解説。「ガスト」を中心に客単価1000円前後のファミレス業態を展開する同社について、投資判断を新規「2」(アウトパフォーム)、目標株価1900円でカバレッジを開始している。同証券の目標株価1900円は、前週末終値1441円と比べ約21.2%高い水準にあり、買い手掛かり材料視されているようだ。

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