【市況】【投資部門別売買動向】 海外勢の史上最大の売りに対して、自己売買が買い受ける (3月第2週)
日経平均の週足チャート 「株探」多機能チャートより
●海外投資家の史上最大の売りに対して、自己売買部門が買い受けた格好
東証が17日に発表した3月第2週(3月7日~11日)の投資部門別売買動向によると、日米欧での金融政策の重要イベントを控えた様子見姿勢から日経平均株価の値動きが1万7000円を壁に膠着したこの週は、海外投資家が10週連続で売り越した。前週に急減した売越額は前週比12.5倍の1兆1932億円と再び急増した。1兆円超えは昨年9月2週以来で、「ブラックマンデー」で世界的に株価が暴落した1987年10月3週の1兆1220億円も上回り、史上最大の売り越しとなった。
一方、証券会社の自己売買部門が4週ぶりに買い越しに転じた。買越額は8768億円と高水準で、昨年9月2週以来の8000億円超え。個人投資家も3週ぶりに買い越し、買越額は2038億円だった。年金基金の売買動向を映すとされる信託銀行部門が16週連続で買い越したものの、買越額は736億円にとどまった。
昨年8月後半の急落後に相場が膠着した9月2週と同じく、海外投資家の大量売りを自己売買部門が買い受けた格好だ。
■投資部門別売買代金差額 (3月7日~11日)
東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全52社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
3月 ―――
第2週 ▲11,932 736 2,038 [ 825 1,212 ] 16,938円 ( -75 円)
第1週 ▲954 2,813 ▲1,989 [ ▲1,600 ▲388 ] 17,014円 ( +826 円)
2月 ―――
第4週 ▲4,081 3,848 ▲417 [ ▲125 ▲291 ] 16,188円 ( +221 円)
第3週 ▲4,053 4,999 25 [ 430 ▲405 ] 15,967円 ( +1014 円)
第2週 ▲5,734 401 1,886 [ 2,283 ▲397 ] 14,952円 ( -1866 円)
第1週 ▲6,112 252 1,941 [ 1,056 884 ] 16,819円 ( -698 円)
1月 ―――
第4週 ▲2,073 2,707 ▲685 [ ▲401 ▲284 ] 17,518円 ( +559 円)
第3週 ▲1,902 1,821 277 [ 1,111 ▲833 ] 16,958円 ( -188 円)
第2週 ▲2,109 1,200 2,566 [ 2,498 67 ] 17,147円 ( -550 円)
第1週 ▲4,471 345 5,814 [ 3,938 1,876 ] 17,697円 ( -1335 円)
12月 ―――
第5週 13 1,903 ▲2,065 [ ▲1,393 ▲671 ] 19,033円 ( +264 円)
第4週 ▲215 1,687 ▲1,022 [ ▲1,143 121 ] 18,769円 ( -217 円)
第3週 ▲330 1,070 ▲572 [ ▲822 250 ] 18,986円 ( -243 円)
第2週 82 1,751 1,687 [ 532 1,154 ] 19,230円 ( -274 円)
第1週 779 1,013 560 [ ▲678 1,238 ] 19,504円 ( -379 円)
11月 ―――
第4週 7 247 ▲230 [ ▲1,083 853 ] 19,883円 ( +4 円)
第3週 2,447 ▲1,556 ▲4,261 [ ▲3,618 ▲642 ] 19,879円 ( +282 円)
第2週 3,003 ▲1,810 ▲3,298 [ ▲3,594 295 ] 19,596円 ( +331 円)
第1週 1,318 ▲1,385 ▲1,360 [ ▲1,889 528 ] 19,265円 ( +182 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
株探ニュース