市場ニュース

戻る
 

【市況】明日の株式相場見通し=ECB通過で新局面、円相場の動向を注視

 あす(11日)の東京株式市場は、現地10日に開催される欧州中央銀行(ECB)理事会の内容と、それに対する欧米の株式相場や外国為替市場の反応に左右されることになりそうだ。ドラギ総裁は2月に、3月の理事会で追加金融緩和に踏み切る意向を強く示唆していた。中銀預金金利のマイナス幅拡大や、月次の債券買い入れ増額などが想定されるが、既に織り込み済みとの見方も出ている。

 市場関係者からは「ECBの追加金融緩和が円相場に与える影響が注目されるが、ある程度織り込まれていると判断したい。また、来週14~15日の日銀金融政策決定会合は、マイナス金利が2月16日から導入されたばかりで、この効果を判断するには期間が必要なため、今回は“現状維持”との予想が多いようだ」との見方が出ていた。

 10日の東京株式市場は、円安や原油高を好感し、売り物薄のなか輸出関連の主力株中心に買い優勢となった。日経平均株価は、前日比210円15銭高の1万6852円35銭と4日ぶりに反発した。ただ、売買代金は2兆円台をかろうじて上回ったものの、2月22日の2兆581億円を下回り今年最低となった。

 日程面では、規格住宅や規格戸建賃貸住宅の販売および太陽光発電施設の販売を手掛けるフィット<1436>が東証マザーズに新規上場する。このほかに、1~3月期の法人企業景気予測調査、2月の投資信託概況、メジャーSQ(特別清算指数)算出日、東日本大震災から5年に注目。海外では、国際エネルギー機関(IEA)3月の石油市場月報が焦点になる。(冨田康夫)

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

株探からのお知らせ

    日経平均