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【市況】<動意株・12日>(大引け)=さくらインターネット、コア、サイオスなど

 さくらインターネット<3778>=連日のストップ高。仮想通貨ビットコインの基盤テクノロジーであるブロックチェーンの実証実験を、テックビューロ社と共同で実施している。そのなか、IoT(モノのインターネット化)とブロックチェーンを組み合わせた実証実験環境を一定期間無料で提供することを発表したことが、投機資金攻勢の拠りどころとなっている。市場関係者によると「全体は主力株の下げがきつく、材料株に物色資金が集まりやすい。現状は小型材料株にも値を崩すものがあり強弱入り乱れているが、個人の追い証は限定的でフィンテックのシンボルストックである同社株への影響は今のところみられない」(国内ネット証券大手)という。

 コア<2359>=続急伸。同社は組み込みソフトを手掛け、車載向けの開発案件の伸びが収益に貢献、自動運転関連銘柄として株価を先駆させたアイサンテクノロジー<4667>とも商取引があり、上値余地が注目されている。16年3月期は営業利益段階で前期比4割増の9億円を見込むが、17年3月期以降も2ケタ成長継続が有力視されている。

 サイオステクノロジー<3744>=ストップ高。午前中に同社の機械学習IT運用分析ソフト「SIOS iQ」がトレンドマイクロ<4704>のVMWare(1台のコンピューター上で、複数OSの実行を可能とする仮想マシンのソフトウェアの一つ)環境の分析用として採用されたと発表しており、今後の成長への寄与が期待されている。「SIOS iQ」は大規模な仮想化インフラストラクチャーの最適化と運用の効率化を目的にデザインされたITOA(ITオペレーション分析)ソリューション。

 ブロッコリー<2706>=ストップ高。同社は8日の取引終了後、KLab<3656>との業務提携を発表、これを好感する動き。業務の第1弾サービスとして新規スマートフォン向けゲームアプリの共同開発を開始し、両社の関連事業(プロモーション、イベント運営等)においても、相互に協力関係を構築していく。加えてブロッコリーはスマートフォン向けゲームアプリの不調などを要因に16年2月期の単体業績予想の修正も発表している。売上高を従来予想の59億円~63億円から62億円(前期62億5600万円)へ、営業利益を12億円から9億円(同14億7000万円)へ、純利益を6億円~8億円から6億円(同9億400万円)へ修正した。

 ローツェ<6323>=一時ストップ高。同社は前週末8日の取引終了後、16年2月期の連結業績見通しについて、売上高を従来予想の175億3000万円から195億3600万円(前期比53.2%増)へ、営業利益を22億9000万円から30億3300万円(同3.9倍)へ上方修正したことが好感されている。ウエハー搬送機の前倒し納入や、韓国国内でのガラス基板搬送機が想定以上に伸長したこと、さらに、ベトナム生産子会社の稼働率向上などが寄与したという。

 栄研化学<4549>=大幅高。同社は8日取引終了後に、海外市場の尿定性検査事業でシスメックス<6869>と業務提携したと発表。これが材料視されているようだ。具体的には、栄研化学が保有する尿定性分析技術や商品をシスメックスに海外市場向けとして供給し、シスメックスが自社ブランドとしてその販売・サービスネットワークを活用し販売する。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。


出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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